#映画レビュー

「ダンガル」

2009年に、「きっと、うまくいく」を観て以来 すっかりファンになった、アーミル・カーン主演映画。 2本目に観た「PK」も、優れた内容と面白さで、 僕にとってインド映画と言えば、カーンの映画となりました。 そのカーンが主演する新作が、「ダンガ…

「幸せなひとりぼっち」

45年間勤めた鉄道職員の仕事を、突然解雇されたオーヴェは、 かつては町内の自治会長も務めたことがある、初老の男性である。 彼は地域の治安を守るため、自ら町内の監視役もやっている、 規律に厳しい人ですが、妻を亡くして気難しい鼻つまみ者でもある。…

映画 「ごはん」

日本映画史上において、最も美しく水田の風景を描き、 最もリアルに米作農家を描いた、エンタテイメントムービー。 と言うキャッチフレーズで、昨年11月に公開された映画、 「ごはん」が、砺波の子供曳山会館で上映されました。 一体どんな映画なのか、気…

「PK(ピーケイ)」

東京などの都会にいれば、こんな映画も観られるでしょうが、 田舎暮らしの欠点として、メジャーでない映画は見られません。 最近は定期的に雑誌を読むわけでもないので、映画「PK」のことは、 まったく何も知らないまま、TSUTAYAのレンタルで見つけ…

「シンプル・シモン」

珍しくスウェーデン映画ですが、アスペルガー症候群の主人公シモンが、 大好きな兄サムに、完璧な恋人を見つけようとして奮闘する映画です。 シモンはこのアスペルガーの症状によって、両親とさえ意思疎通が難しく、 唯一サムだけが、心を開いて会話をするこ…

「太陽の蓋」

先日高岡では、「太陽が落ちた日」上映会があって、 これは今月13日のブログに、少し紹介しておきました。 この上映会を企画した人たちが、もう一本見たいと言った 映画「太陽の蓋」が、もうレンタルDVDになっている。 まだ新作扱いで高かったのですが、思…

「やさしい本泥棒」

小説「本泥棒」が原作で、2013年にアメリカで制作されながら、 日本では劇場公開が中止となり、DVDだけが発売されました。 僕はたまたま図書館で見つけ、何気なく借りて観たのですが、 これがとても興味深い内容で面白く、俳優の演技も素晴らしい。 …

「ノー・マンズ・ランド」

ボスニア・ヘルツェゴヴィナ出身、ダニス・タノヴィッチ監督の出世作で、 「ノー・マンズ・ランド」を見たのですが、これは凄い作品でした。 と言っても、いわゆるハリウッド映画のような派手さはありませんし、 スケールもこぢんまりとして、戦争映画ではあ…

「神様メール」

やっぱりヨーロッパの映画は、センスがユニークで面白い。 今回見た「神様メール」は、どちらかと言えば子ども向けですが、 その奇想天外な発想が、不思議とナチュラルな感覚を備えています。 神様はブリュッセルのアパートに、家族と一緒に暮らしており、 …

「ザ・トゥルー・コスト」

この映画の簡単な紹介を見たときは、単なるファッション業界の裏側の話で、 アジアの下請け産業がいかに過酷かを、描いた映画だろうくらいに思っていました。 ところが実際に見てみたら、そんな生やさしい内容のものではなく、 人類の未来をも脅かすのではな…

「LIGHT UP NIPPON」

今年もまた、3月11日がやってきます。 地震の多い島国で暮らす、僕ら日本人にとって、 忘れてはならない、大津波が起きた日です。 この日に合わせて映画を上映するなら、何がいいか。 いくつかの候補作の中から、僕が選んだのは、 人間の希望を描いた、…

「台北カフェ・ストーリー」

台北で美人姉妹がオープンした、カフェに繰り広げられる、 一風変わったラブストーリーですが、派手なところは何もありません。 現代の台湾を代表する女優、グイ・ルンメイがドゥアル役で美しく、 妹チャンアル役のリン・チェンシーも謎めいていて魅力的で…

「マヤ ~天の心・地の心~」

「いのくち cinemo 椿館」の11月は、メキシコのユカタン半島から中米に掛けて、 広大な地域に優れた文明を広げていた、マヤ文明について考察した作品を上映します。 人類に様々な文明が育まれた長い歴史の中でも、マヤ文明は大きな流れを持って、 同じ蒙…

「A2-B-C」

福島原発事故から、4年の月日が過ぎましたが、 新聞テレビでは、復興が遅いから早くして欲しい、 と言ったニュースばかりで、今の現状がわかりません。 いくつか個人で情報発信されていた、被曝情報のサイトは、 最近何故か目立たなくなり、関心が薄れた感…

「少女は自転車にのって」

珍しくサウジアラビアの映画で、しかも町中の少女の暮らしが描かれ、 現代イスラムの人々の暮らしがわかる、珍しく貴重な映画でした。 なにしろイスラムの国々では、女性が映画に出演するどころか、 映画館へ行くことも禁じられているようで、映画で見るこ…

「リトル・フォレスト」

五十嵐大介さんが書いた、マンガを原作として、 昨年の8月末に、森淳一監督で制作された映画です。 静かな里山で、米や野菜を手作りしながら暮らす、 若い女性(いち子)を描いた、静かな映像がとても美しい。 こうした田舎暮らしを始める、若者の姿を描く…

「WOOD JOB!(ウッジョブ!)」

最近気になっていた映画の中に、「銀の匙」と、 今回見た「WOOD JOB!(ウッジョブ!)」がありました。 「銀の匙」の方は、なにしろ原作が長編ですから、 全体を一本の娯楽映画にしたのは、無理があったようで、 あまり印象深い映画だったとは、思いません…

「飛べ!ダコタ」

昭和21年1月と言いますから、太平洋戦争が終わって、 5ヶ月しか経っていない時期に、新潟県佐渡島で実際にあった、 イギリス軍の要人機ダコタが不時着したことを、作品にした映画です。 こうした地方都市で製作される映画は、実行委員会形式が多く、 こ…

「アナと雪の女王」

公開以来大ヒットを続けて、DVDが発売されるや、 再び大きなブームとなっている、「アナと雪の女王」です。 姫が生まれて以来、映画館での映画鑑賞のできない僕ですが、 あまりの大ヒットに、DVDの新作を借りて見ました。 プロジェクターの大画面で、…

「ゼロ グラビティ」

91分の上映時間で、登場人物は二人だけ、 と言うタイトな作品ながら、舞台の宇宙空間は美しく、 最後まで緊張感があって、興味深い作品でした。 スペースシャトルの、メディカル・エンジニアである、 ライアン・ストーン博士がサンドラ・ブロックで、 ベ…

「陽だまりの彼女」

累計発行部数100万部を越えて、いまだに売れている、 “女子が男子に読んでほしい恋愛小説 №1”と言われる、 「陽だまりの彼女」が映画になっているので、観てみました。 原作者の越谷オサムさんは、『ボーナス・トラック』で、 2004年の、日本ファン…

「奇蹟のリンゴ」

木村秋則さんの、無農薬リンゴのことは、 自然農をやっていない人でも、奇蹟のリンゴとして、 すでに有名なので、知っている人は多いでしょう。 無農薬では、害虫や病気の被害を防げない、 と言う常識に立ち向かって、農薬を使わずに、 酢やお茶など、無害…

「キング・ナレスワン」

たまたま GyaO! で見つけた、タイの映画ですが、 見始めたら興味深くて、ずっと見続けてしまいました。 何しろ第1部の序章「アユタヤの若き英雄誕生」だけで、 2時間40分を超える大作でしたが、そうとは知らず、 最後まで見た後で、その長さに驚いたの…

「玄牝(げんぴん)」

河瀬直美が監督したことで、新鮮な視点が表現され、 出産がある種の、神秘的な女性だけの世界だと分かる作品です。 この映画「玄牝」は、2010年の11月に公開されて以来、 出産を考える多くの女性に共感されて、上映会が繰り返されており、 今年になっ…

「ハンナ・アーレント」

日本では昨年10月に、岩波ホールで公開されて以来、 平和を願う多くの人々の間で、圧倒的に支持されている映画、 「ハンナ・アーレント」を、フォルツァ総曲輪で見てきました。 この映画は、2012年度東京国際映画祭で上映され、 高く評価されたはずなのに…

「きっとうまくいく」

2010年インドアカデミー賞、史上最多16部門独占! と言うことで、インド映画歴代興行成績ナンバー1、 インド映画の歴史を塗り替えた奇蹟の映画、とまで言う、 上映時間170分の映画を、なにげなく見始めてしまいました。 なにせTUTAYAの棚で、よく…

「ムーンライズ・キングダム」

12歳のサムとスージーが、恋に落ちて駆け落ちする。 なんとも荒唐無稽で、夢物語のようなお話しですが、 ハチャメチャでありながら、見ていると心が惹かれる。 なんともチャーミングで、キュートとしか言いようのない、 マンガよりも漫画的な実写映画で、…

「ペンギン夫婦の作りかた」

食べるラー油の火付け役となった、「石垣島ラー油」ですが、 このラー油を作った実在の夫婦を題材に、石垣島で撮られた映画、 「ペンギン夫婦の作り方」を、我が家のスクリーンで見ました。 姫が生まれてからも、映画は何度も見ているのですが、 スクリーン…

「いのちを救う食卓革命」

「フォークス・オーバー・ナイブズ(いのちを救う食卓革命)」 この映画の上映会(26日)に先立ち、試写をしてみました。 予告編などから、だいたいの内容はわかっていたのですが、 全編を通してみると、その内容のわかりやすさが目を引きます。 僕自身は…

「 Happy - しあわせを探すあなたへ」

ドキュメンタリー映画には、珍しいことですが、 アカデミー賞にノミネートされた、若き俊英と言える、 ロコ・ベリッチ監督が、メガホンを取った作品です。 プロデューサーには、日本人の清水ハン栄治が組んで、 5大陸16カ国を、4年掛けてロケをしており…