「LIGHT UP NIPPON」

 

今年もまた、３月１１日がやってきます。
地震の多い島国で暮らす、僕ら日本人にとって、
忘れてはならない、大津波が起きた日です。
この日に合わせて映画を上映するなら、何がいいか。
いくつかの候補作の中から、僕が選んだのは、
人間の希望を描いた、「RIGHT UP NIPPON」です。

２０１１年３月１１日に起きた、東日本大震災では、
大きな地震と津波で、未曾有の被害がありました。
日本中のあるいは世界中の人々が、ニュース映像を見て、
いったいどうすればいいのか、不安を抱いたのです。
この災害を前にして、僕らはいったい何が出来るのか？
と考えると、ちっぽけな自分の存在を思わされる。

そんな被災地で、一人の男が考えたことは、
中止になった花火大会の花火は、どうなったのか、
これを使って、復興の灯りとなる花火大会をやりたい！
彼の思いは、初めは地元の人に理解されませんが、
一生懸命に説得を続ける中で、少しずつ理解者が増えて、
最後には実現していく、そんなドキュメンタリーです。

多くの人を説得していく中で、強力な賛同者も現れ、
一つの流れが出来上がっていく様子は、感動的でした。
ひとりで試写を見ながら、思わず涙が出てしまい、
この映画は、多くの人に見てもらいたいと思ったのです。
最初は１２日の土曜日に、上映しようと企画したのですが、
会場の都合で、１１日になったのも何かの縁でした。

一人の夢想家の夢が、具体的な行動の中で、
共感者を得て絆が生まれ、やがて輪が広がっていく。
そして気が付けば、９００時間の映像が撮られ、
黒木瞳がナレーションで、坂本龍一が曲を受け持つ。
多くの人の想いが、一つの形になっていく姿こそ、
未曾有の大震災に対する、人間的な希望になるのです。

現在僕は「いのくち椿館」で、毎月映画を上映していますが、
数あるドキュメンタリーの中で、この映画には感動しました。
ちっぽけな人間の夢が、具体的な形になるのは、
必ずしも特別な人だけではない、誰にでも可能なのです。
何が願いなのかを自覚して、一歩を踏み出すことができれば、
実はもう、奇蹟は始まっているのかも知れないのです。

 

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★★「LIGHT UP NIPPON」上映会★★

日時：３月１１日（金） 午後２時～、夜７時～　２回上映

場所：いのくち椿館（南砺市宮後１８８番地）

料金：一般＝１０００円（前売り＝８００円）、学生８００円（前売り＝７００円）

（※ 前売りは、電話でも受け付けます）

問い合わせ：いのくち椿館　0763-64-2202　（磯辺・高木）

主催：ＮＰＯなんと元気

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