「ジャパンクラス」

イメージ 1
 
「ジャパンクラス、外国人から見たニッポンは素敵だ!
  JYPAN CLASS それはオンリー イン ジャパン」
と言う長い題名の本ですが、読むと面白かったので紹介します。
図書館で見かけたとき、なにげなく手にとって開いてみたら、
興味深い内容の話がいくつもあって、すぐに借りて読んだのですが、
本なのか雑誌なのか、ちょっとムックふうに作られた本でした。

冒頭にひとりで電車通学する、小学生の写真が掲載されており、
「こんな小さな子がひとりで電車で通うのかよ?危ねぇだろニッポン!」
「大丈夫だよ みんな見ているから」と言ったコメントが付いている。
あるいは田舎にある、農産物の無人販売所の写真を載せて、
「日本人は道徳的だっていわれるけど たまには例外もあるよね?」
「売れた金額より多く入っていることもあるんだよ」って具合に、
日本では違和感なく見られる風景を、外国人がコメントしています。

本の中には5つの特集記事があって、この内容も面白い。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大特集(1)【海外で日本語が大人気】
    君が代と、アナ雪の“レリゴー”に世界中から大絶賛!
    ◎なぜ日本の国家が世界中で大人気なのか?
    ◎「アナと雪の女王」日本語版は25カ国で最上位

大特集(2)【東京は世界一の観光都市】
    世界の観光客がTOKYOに魅了される理由
    ◎人気スポット1位は思わぬ場所
    ◎日本人は知らない名所「澤の屋旅館」

特集(3)日本のラーメンが全世界を制覇
    ◎「ラーメン=日本食」を世界が認知
    ◎各国で“ラーメン戦争”が勃発
    ◎米国ニューヨーク現地取材

特集(4)「この日本人は世界一カッコいい!」建築家・坂茂
    ◎建築界のノーベル賞=ブリッカー賞を日本人が連続受賞
    ◎世界で評価される日本の建築家。その理由

特集(5)インドの日本熱がスゴい!
    ◎日本の意外な友好国、インドから熱視線!
    ◎インド人は年々、日本を好きになる?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そもそも「君が代」が世界中で人気があるとは、知りませんでしたから、
すぐに記事を読んでみたら、けっこうしっかり取材もされていました。
この曲は明治の始めに、天皇が関西行幸の折りに急遽作られ、
その後何度かの変更を経て、林広守やエッケルトによって完成している。
そして歌詞は、平安朝の古今集にあった木地師が作ったもので、
この木地師はこの歌によって、藤原朝臣石位左衛門の名をいただいており、
世界最古にして最短の、日本の特徴を見事に表す国歌だというのです。

そして世界最大の旅行サイト、「トリップアドバイザー」の発表では、
実際に行った観光地の人気順位において、東京は2年連続第1位だとのこと。
その外国人による人気スポットとして、明治神宮根津美術館
新宿御苑六本木ヒルズ展望台、ロボットレストラン、猫カフェなど、
日本食の食べ歩きや、サイクリングツアーなどと合わせて、
日常の日本を見たい体験したい人が、圧倒的に多いようなのです。

この本を見れば今の日本がわかる、と言ってもいい感じさえしますが、
実はこの内容の多くは、ネット上で見られる情報をまとめたものが多く、
その意味では、リアルタイムの反応を知ることができるのです。
昨年12月に発行された本ですが、インドの特集などでは、
政府の対インド政策なども登場して、わかりやすく解説しています。
雑誌では物足りない時事内容を、こうした一冊の本にしてまとめてあると、
読んでいて楽しいし、ちょっと得した気分になる本だったのです。