不思議な国と国民

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今年のノーベル平和賞の候補には、面白いハプニングがあって、
一時は「憲法9条を保持する日本国民」が、最有力候補だったようです。
ことの発端は日本の市民団体が、憲法9条を持つ日本国民を推薦したことで、
オスロ国際平和研究所のハルプバイキン所長が、ちょっと勘違いして、
「日本国民ではない。『憲法9条を保持する日本国民』
 という名の団体が推薦されたと理解してきた」ことに始まります。

ハルプバイキン所長は、この団体を最有力候補としたことで、
日本でも大騒ぎになり、日本人がノーベル平和賞を受けると思われました。
しかしノルウェーノーベル賞委員会、ゲイル・ルンデスタッド事務局長は、
推薦を受けたことは認めながらも、所長のような勘違いはしないで、
国民全体に平和賞を授与した前例がないことから、難色を示したのです。
そもそも授与式において、誰が賞を受け取ればいいのか。

憲法9条を保持する日本国民」に、平和賞を推薦した人たちは、
安倍首相に懐疑的な人たちなので、安倍首相に賞を渡すわけにはいかない。
そうかといって、他に日本人の代表として賞を受け取れる人はいないのだから、
こうした国民と政府に一体性がない現状で、授与は困難との見解です。
つまり憲法9条の平和に貢献する意味は、平和賞に値するとしても、
国民と国民の代表に一体感がないので、賞は授与できないと言うのです。

実は中国などのネット情報を見ていても、不思議に思うことは、
多くの人が日本人を好きなのに、日本国政府を嫌っている。
政府は他国との境界を持って自国民を代表し、守るわけですから、
ある程度他国からいやがられるのは、仕方のないことではありますが、
日本という国には、アメリカ傘下以外の諸国からは疎まれることが多い。
それでいて日本人は、世界中で好感度は高いのですが。

日本文化は世界的に見て、不思議に思われる要素が数多くあって、
日本での体験記は、どの国のネットでも大変もて囃され見る人も多い。
好奇の目で見られながらも、悪く言われるようなことは滅多にないのですが、
政府はその逆で、経済以外の政策は良く言われることがないのです。
それでも日本は民主主義の国ですから、政府も首相も日本人が選んだ代表なので、
世界中でこの違和感を、不思議に思う人が大勢いるってことでしょう。

日本人はなぜ?と思われている多くのことが、今ではネットで見られ、
僕は日本人として、なるほどなあ・・・と思うことも多いのです。
落とし物が返ってくる、鉄道が時刻通りに運行されている、
と言ったことから、何も買わなくても店員は礼儀正しく挨拶する、
道に迷っても案内してくれる人がいる、等々嬉しい書き込みも多くあります。
僕はこうした日本文化を大切にしながら、政治ももう少し・・・と望むのです。