寒さが美しい季節

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冬の砺波平野の朝
 
強力な12月寒波は、明日から明後日に掛けて、
今回における最寒のピークを、迎えようとしています。
すでに先週から、断続的に雪も降っていますし、
新潟から長野、青森にかけて記録的な積雪量とかで、
交通機関の乱れに始まり、様々な災害が出ているようです。
幸い僕が住む砺波平野では、今回は雪も少ないので、
今のところなんとか無事に、年末を迎えられそうです。

暑いのは比較的耐えられるけど、寒いのは苦手なので、
この季節は体調管理にも気を付けて、なるべくゆっくり、
無理をしないで過ごしていますが、心躍る時間帯もあります。
寒さ故の景色は、人間を寄せ付けない美しさがあって、
朝方に家を出て車を走らせると、この写真のように、
地表付近が靄に煙って、幻想的な風景を醸し出します。
寒い夜のあと、空が晴れた朝が美しいですね。

僕の母は生前に、水墨画など描いていたようですが、
この南砺市では、山も平地もそのまま水墨画になりそうな、
美しい景色を、いたるところで見ることができます。
僕らはそんな美しい風土を、あたりまえに見て育つことで、
単なる言葉による教えばかりではない、不動の価値を身につける。
それは浄土真宗の教えと共に、先祖代々受け継がれながら、
僕の心身の中にも、大きな核としてあるものです。

子ども時代に18年、そして今の時代に15年、
この砺波平野に暮らしながら、世界を見ていますと、
あらためてこの土地が、理想郷のようにさえ思えてきます。
いやそれは沖縄にいても、横浜にいてもそうでしたが、
その土地にあるものを、豊かに受け止めることさえできるなら、
そして戦争や自然破壊さえなければ、僕は幸せになれる。
この日本は、それほどにすばらしい国土を持つ国なのです。

四季折々のうつろいを、風流と受け止めて味わいながら、
豊かな自然の恵みをいただき、寒暑にも耐えてやり過ごす。
その全部に、掛け替えのない命の営みがあって、
僕らはそれを慈しみ、生死をも季節の中に見出します。
文化さえも豊かに花開いた、これほどの国であれば、
いっときの政治家も謙虚に、破壊行為は慎んで欲しい。
僕が政治家に期待するのは、実は保守的なことなのですが・・・