畦塗り

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今年も畦塗りをしました。
一日の仕事としては一番きつい肉体労働ですが、
やってみると奥が深い感じがします。
基本的に畦塗りは、土の粒子を細かくして、
水が通らない土壁状態にしたものを、
畦の斜面に塗りつけて固めることで水漏れを防ぐ。
代掻きとよく似た意味合いを持つものです。

簡単に考えれば、代掻きをしたときに、
その土を畦の脇に塗り上げれば出来るでしょう。
だけど自然農では、耕したり代掻きしたりしないので、
(※土地によっては必要な場合もあります)
畦塗りように、畦脇の土を練って塗り上げます。
この作業が慣れないと大変な肉体労働になるのです。

毎年この作業を、どのように要領よくやるかは、
一つの興味深い課題ではあるのですが、
今年は、意外と簡単に出来る方法を見つけました。
この方法は、厳密には練りが少ないので、
水漏れを防ぐ効果は少ないかも知れないけど、
労力としては、かなり無理なく仕上げられます。
その手順を、以下に記しておきます。

【新・畦塗り要領】
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(1)畦塗りする畦の斜面と畦の端、
  及び田んぼの端の草を丁寧に刈っておく。

(2)当日は土が乾燥してていないように、
  晴天が続いていた場合は前日から溝に水を入れておく。

(3)溝に少し水がある状態で、畦の土を崩して、
  なるべく細かく土を壊していきます。

(4)崩した土を、畦側に斜めに盛り上げていき、
  その状態で、ジョウロで土に水を含ませていきます。

(5)溝をしっかり付けたければ、その部分は足でこね、
  あとは斜めに盛り上げた土を、鍬で強く押さえ込みます。

(6)そこへ鍬を使って、下の土を上へ塗り上げるように、
  下から上へ、何度もこすりつけていくだけです。

(7)最後は少し丁寧に、形を整える塗りをして、
  これで今までよりも早く出来ることがわかりました。
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写真の右側が、新しいやり方で仕上げた畦塗りで、
左側が、旧来のやり方で仕上げた畦塗りです。
写真ではよくわかりませんが、畦の高さも違うので、
それぞれの場所に合わせて、やりやすく塗ればいいでしょう。
しっかり防水したい場合は、旧来の方がいいとも思います。
ともあれ、自然農の面白さは、自然と相談しながら、
自分で工夫する面白さだと思うのです。