3人で50%?

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世界的に見ても、経済格差は増大しているようですが、
アメリカでは上位3人で、アメリカ人総資産の50%を持つ。
上位3人とは、マイクロソフトビル・ゲイツと、
バークシャー・ハサウェイのウオーレン・バフェット、
そしてアマゾン・ドットコムのジェフ・ベゾスです。

3人で国民総資産の50%だなんて、どんな意味があるのか?
トップのビル・ゲイツは、日本円で10兆円近い資産を持ちながら、
「子どもには資産の1%しか残さない」と公言しているのは、
巨額な富が良いものではない、と知っているからでしょう。
そして国家予算規模の資産を、何に使うのかによっては、
世界中の人々に、一定程度の影響を与える可能性もあるのです。

個人の価値観や考え方で、多くの人々が影響を受けるのは、
それが経済的な強制であれば、尚更のこと民主主義ではありません。
そうしたことが可能な資産を、個人が持つことは大きなリスクで、
中世の貴族社会を思わせ、今後の社会不安の要因にもなりかねない。
現に当のビリオネアの中にさえ、こんな社会はおかしいと言い、
将来社会の安定に対して、不安を持つ人がいるのです。

一体なぜ人々は、こうしたお金持ちを羨望して持て囃し、
人生の最終目標か夢のように、憧れたりするのかも不思議です。
こんな金額の資産を貯め込んで、何に使おうとするのか、
いや使えば減るのだから、使わないことによって貯め込んでいる。
中世の貴族は、なぜ庶民の革命を引き起こしてしまったのか、
同じ形で革命が起きることは無いにしても、不安定要素ではある。

世界全体で見れば、8人の資産家が世界総資産の50%を持ち、
この人たちが、世界を牛耳っているかのようにも思われる。
だけど世界の何を牛耳っているのか、どんな影響力を持つのか?
何か野望があるのか、なぜそんな金額を貯め込むのか?
こうした資産の一極集中と平行して、世界的に進んできたのは、
99%の人々の、生きる力の剥奪だったようにも思います。

自らの人生を自らの力によって生きる、自立した人生なんて、
昔の開拓者の時代にしか、あり得なかったかのように。
人々は組織に依存して、組織に逆らうことは出来なくて、
その組織さえも、さらに上位の組織の中でしか生きられない。
つまりは波風立てずに、家畜のように従順に生きる以外、
生きる術がないかのような、おかしな社会が出来ているのです。

社会不安の一因にさえさりそうな、こうした富の一極集中を、
何も是正しなければ、さらに進んでいくのは明らかです。
この社会不安リスクを、どうやったら軽減できるのか、
本来どうあれば、もっと平等な社会を築いていけるのか?
それは人生とは何か、人生における価値とは何なのかを考え、
人としてどう生きるのかを、真剣に考えることに他なりません。

僕らは自らの人生を、どこへ向かわせようとしているのか?
世界の8人が、全体の半分を持つようなお金や金額の資産によって、
目指すべき場所を決めるような、そんな社会でいいのかどうか?
違うと思うなら、僕らにはどんな可能性が残されているのか、
手遅れになる前に、考えてみる必要があるでしょう。