SDGsを考える!(その3)

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今回は2番目のグループ、(7)~(12)までを考えます。
産業に関わるテーマが多い分野で、日本人は比較的得意なところ、
技術革新によるクリーンエネルギーや、生産物の責任などです。
車の燃費や電気動力などの、エネルギー効率の高さから、
生産された製品の管理に至るまで、日本は世界的に優れており、
こうした技術によって、世界のリーダーになる可能性も秘めている。

ところが実際にそうならないのは、どうしてなのでしょうか?
人間の技術と言うものは、純粋に技術革新だけが有効なのではなく、
それを社会に取り入れる、政治・経済・文化力が必要です。
日本はそこのところが脆弱で、様々な世界標準に後れを取って、
リーダーになることが難しいのが、気に掛かるところでしょうか。
だけど強引にリーダーになるのも、良い手法とは思えません。

リーダーや一番になるために、多くの知恵を働かせるよりも、
実際に人々の役に立つことを、地道に築いて言って欲しいと思う。
その方がいつか必ず価値が認められ、必要とされるでしょうし、
リーダーを争うことで敵を作るのは、賢いやり方とは思われません。
願わくば誰か特定の人が大儲けするより、市民全体が利益を得て、
社会のボトムアップが図る、そこを目指すべきと思います。

エネルギーの民主革命で、クリーンで安全なエネルギーを使い、
誰しもが平等に安心して暮らしていける、そんな社会を目指します。
だけどこうした理想は、現に多くの特権を持っている人によって、
阻まれてしまうものですから、そう簡単には実現しません。
だけど最終ゴールとしてイメージできるなら、今できるはずで、
それがこのSDGs設定の、大きな役割だろうと考えます。

現在日本では地方創生と称して、地方を活気づけていますが、
僕の住む南砺市でも、市民協働によるまちづくりが進んでいます。
かつて列島大改造によって、日本中の都市化を目指しましたが、
自然循環しない社会には無理があるので、方向転換されてきました。
地球全体のグローバルな世界で、バランスを取ろうとしても、
環境は壊れていくばかりなので、すべての地でバランスを取るのです。

(7)エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
(8)働きがいも経済成長も
(9)産業と技術革新の基盤をつくろう
(10)人や国の不平等をなくそう
(11)住み続けられるまちづくりを
(12)つくる責任つかう責任

こうしたことが、簡単に実現できることではないとしても、
将来への理想として掲げることで、人類共通の目標ができます。
他者を押しのけて我が身・我が国の利益を目指し続けるなら、
社会はバランスを崩して、そう遠くない未来に崩壊していってしまう。
人間の産業活動が、地球の自然循環を超えてしまったのだから、
それに気付いた20世紀末から、成長を超える理想を必要としたのです。

拡大と競争による破壊型社会か、新たな知恵による循環型社会か、
あるいはこうした二者択一を超えて、何かが産まれてくるのかもしれず、
僕らはそうした時代の曲がり角にいて、日々の生活を営んでいます。
新しい社会を待つのではなく、自分たちの生き方・暮らし方が大切で、
しっかりとした理想を持つことが、未来の現実を切り開くでしょう。
少なくとも僕はそう信じて、まず自らの生き方を考えるのです。