玉城デニー氏と民主主義

イメージ 1

この景色を見て、どこか分かるでしょうか?
今や沖縄の基地問題の、代名詞とも言える辺野古です。
政府の工事もなければ、抗議する船の姿もない、
本来の沖縄の海を見せる、美しい自然の姿なのです。
ここは貴重なジュゴンの生息地として、有名な場所ですが、
そうでなくても豊かな珊瑚礁地域であり、僕なんか、
チャンスがあれば、是非一度潜ってみたい場所でもある。

辺野古崎に向かって左側が、豊かな珊瑚礁地帯なら、
反対の右側は、沖縄で数少ないサーフィンができる海岸。
風光明媚な砂浜があって、この地域には民宿もいくつかあり、
その中でも一部の人に有名な、「海と風の宿」には、
何年も前ですが、僕も泊ったことがあります。
こんなにのどかで穏やかな場所に、いったいどうして、
新しい軍事基地を作ろうとするのか、残念でなりません。

「他に選択肢がない」と言い切る、アベノ独裁に対して、
翁長知事は法廷闘争までして、それに異を唱えた。
その根底には、沖縄の歴史的な差別と民主的でない政権に対し、
我々も同じ日本人ではないのか、なぜ沖縄県民だけが、
こんなひどい仕打ちを受けるのか、と言った義憤があった。
それなのにアベノ独裁は、これを経済問題にすり替えて、
経済で優遇して欲しければ、辺野古をよこせと言ってきた。

そして翁長知事が亡くなって、その意思を受け継いだ玉城氏は、
多くの専門家の予想を超えて、知事選挙に大勝しています。
彼は翁長知事の後継者であると同時に、自由党の幹部として、
自由な民主主義を守るのが、政治使命である人なのです。
日本では、若者は自民党を支持する人が多いと言いますが、
沖縄では必ずしもそうではなく、若者も玉城氏を応援しており、
その根底には、日本政府に対する不信感があるのでしょう。

なりふり構わずに政府の要人を送り込み、選挙違反すれすれに、
言いたい放題の佐喜真氏応援だった、それにもかかわらず、
玉城氏は記録的な得票数を得て、沖縄県の新知事になったのです。
佐喜真氏を正式応援した創価学会の、会員でさえ離反者が出て、
平和を守るためには、今立ち上がるしかないと言ったのです。
「翁長知事のご遺志がこの先も受け継がれ、これからも多くの人に
愛される沖縄であることを願っております」と言った安室奈美恵まで、
政府からケチを付けられますが、これが沖縄県民の民意なのです。

玉城氏は県知事に就任した後、自分が何をしようとしているのか、
明確に表明していますし、その中で僕が一番期待したいのが、
アベノ独裁によって日本政府が忘れている、民主主義の実現でしょう。
チカラあるものが弱い者を虐げて、格差を広げる社会ではなく、
弱い人にこそ手をさしのべる、本来の民主主義の県政を宣言した。
落ちこぼれを無くさないためには、チカラある人を野放しにしない、
権力に阿って忖度する政治を否定し、民主主義を目指すのです。

かつて小沢一郎氏は、自民党によって徹底的に叩き潰され、
今は一人だけで、自由党を掲げて政治活動を続けていますが、
彼の民主主義は理解されるべきで、今も燦然と価値がある。
その志に共感して、自由党の幹事長を務めていた玉城デニー氏が、
沖縄の新しい知事に選ばれたことは、民主主義の希望でしょう。
これからも新しい玉城デニー氏が、日本の政治に名乗りを上げて、
日本中の虐げられた場所から、声を上げていけばいいのです。