民意を封じる強権力!

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今年に入って、次々にあからさまになる、
沖縄県民の民意と、アベノ独裁政府の対立は、
いかにも今の日本を、象徴するように見えます。
沖縄県の前知事が、任期終了間際に行った認可で、
政府は膨大な予算を使った、厳重な警備の下に、
辺野古の埋め立て準備を、着々と進めているようです。

当然のこと、民意を受けて抗議する翁長知事は、
自らが持てる公権力を行使して、これに反対するため、
法律に則って、作業を停止するよう指示しました。
すると沖縄防衛局は、指示の効力を止めるよう国に申し立て、
農林水産大臣が、防衛局の言い分を認めたことで、
辺野古の埋め立て調査は、今まで通り進められています。

これがもしも自分が住む県で、県民の民意にもかかわらず、
政府が強引に基地建設を進めるとしたら、僕らはどう思うか?
地方再生と言って、それは政府に都合のいいときだけで、
政府の方針に対しては、地方の民意などまったく無視される。
増強された軍事装備は、国民を従わせるために使用されて、
国民は黙って従う意外に、為す術はないと言うのか?

沖縄で起きていることは、福島で起きていることと同じ、
弱者を切り捨てて、強者をさらに強くすることです。
それは欧米の近代思想には、合っているかも知れませんが、
和を重んじる日本の思想とは、相反するものでしょう。
日本は民主主義は未熟だとしても、民主思想の以前から、
生活に根ざした智恵として、国民の和を大切にしてきました。

百年前なら、沖縄は日本本土の盾でしかなかったとしても、
今の沖縄では、深く日本が根付いていると思っていた。
ところが政府は、戦争当時と同じように沖縄県民を切り捨て、
福島県民を切り捨てることによって、体裁を保とうとする。
住民の民意よりも、アメリカの世界戦略が重要で、
平和国家日本を、戦争のできる国に変えていくのです。

ウクライナが日本政府であれば、クリミアは沖縄で、
クリミアの場合はロシアがあったから、独立もできました。
しかし沖縄の場合は、日本政府の支配を抜け出たいと思っても、
後ろ盾をしてくれるところは、どこにもありません。
彼らは元々どこにも属さず、自立していた国家だったものを、
日本が併合して、沖縄県としてきた歴史があるのです。

クリミアを守るロシアのような存在は、沖縄にはないので、
沖縄県民はアメリカに訴えるか、日本国民と連帯するしかない。
沖縄が真の意味で日本なら、日本国民はもう少し連帯して、
他人事ではない住民の意思として、地元の民意を守るべきです。
それができないなら、福島の復興も地方創生も嘘っぱちで、
強権軍事国家へ向かう、一つの布石でしかないでしょう。