来年までは見えているけど
僕が参加している、市の3つの会議・委員会の中で、
最も活発に意見交換を行うのは、まちづくり推進会議です。
「協働のまちづくり」を謳って、南砺市が動き出した当初から、
まちづくり条例を作って、現在の推進会議になるまで、
ずっと関わりながら、意見を言い続けてきた会議でもある。
関わっている人たちも、市側市民側共に熱心な人が多いので、
自然と議論も白熱することが多いのですが、最近の僕は、
どちらかと言えば、距離を置きたくなってきています。
協働のまちづくりにおいて、いくつかの決定的な問題点が、
解決されないままに、現在に至っているからです。
一つは教育の問題で、まちづくりの将来を担うのは、
当然のことながら、現在の子どもたちであることは間違いない。
ところがこの子たちに対して、協働を教えないとすれば、
この子たちが大人になったときに、何も知らずに参加を求められ、
お年寄りが意見を束ねる、長老会になる可能性が強いのです。
全員参加による、協働のまちづくりを実現しようと思えば、
若い人にそうした考えを教えて、人間を育てていくことが必要です。
それをやっていないことに、とても深刻な危惧を感じています。
そしてもう一つが規模の問題で、全市民を同じように扱いたいなら、
同じような組織の中に、参入する権利があってしかるべきです。
個々の市民声が届かないばかりか、市側の声も市民に届かない。
市が何をしようとしているのか、知らない市民が大勢できてしまいます。
今回問題になっている、若い人や女性が協働を知らないと言うのも、
最初からこうした問題、を含んでいたと言うことでしょう。
それでも現状はなんとかしたいので、いろんな人が知恵を出し合い、
今年は小規模多機能をテーマに、協働のまちづくりが推進される。
だけどこれも最初から問題があって、協働の原則である、
市民との情報の共有がされておらず、知らない人がけっこう多い。
そこに規模の問題が潜んでいる、と僕は考えるのですが・・・
規模の大小がどうして問題なのか、理論的に証明しろと言われて、
まさか理解しない人がいると思わなかったから、言葉に詰まる。
僕以外に誰もそう思わないなら、それはそれで仕方ないのでしょう。
そして小規模多機能が推奨されて、来年度はそれで動きますが、
やはり解決されなくてはならない、問題は続くのです。