協働のまちづくり推進会議
昨夜はアスモの会議室において、第3回目の、
「南砺市協働のまちづくり推進会議」が開催されました。
協働のまちづくりに参加して、もう8年になりますが、
この間に、どれだけの変化や効果があったのでしょうか。
田中市長の肝いりで、2010年に市民会議が開催されて、
2年後の2012年には、基本条例が施行されました。
しかしこの条例策定段階において、大きな問題があり、
まずは議会が、条例で活動が制限されては困ると言い出す。
実のところは、議会は今まで何一つ条例を提案しなかったのに、
市民が協働で条例案を出すことが、受け入れがたかったのでしょう。
そのためにこの町作り条例では、議会の定義が抜けてしまいます。
さらに残念だったのは、教育機関の協力が得られなかったこと。
どんなに良い条例を作っても、市民に浸透するには、
それなりの仕組みが必要ですし、市民の参加が不可欠です。
しかしゴミの分別収集とは違って、市民の協働と言うことは、
目で見えにくいし、長い年月を掛けた意識改革が必要です。
そのために最も有効なのは、子どもたちへの問いかけと啓蒙で、
年間の授業か学校行事で、何らかの取り組みが必要でした。
残念ながらこの点でも、学校関係者からは同意が得られず、
2018年の今になっても、若い人の参加意識が薄いのです。
それもそのはずで、学校を卒業するまで聞いたこともないような、
協働のまちづくりを言われても、何のことだかわからない。
家庭で親に聞いても、その親も自治会活動などしていない限り、
協働なんて何のことか、わからない人が多いのです。
かくして行政がいくら協働を叫んでも、踊る人は少なく、
それどころか勝手に解釈して、市の予算を取ることばかり考える。
協働の推進事業を募集すれば、応募事業はあるにはあるけど、
それらは市の予算を使うだけで、予算がなくなれば終わってしまう。
これでは市の下請けでしかないし、協働の精神にも合わず、
本来の目的には、近づくことが出来ないのです。
今回の推進会議では、こうした状況を打ち破るために、
具体的に4つの部会を設けて、話し合いをすることになりました。
①広報部会、②市民会議との連絡部会、③市民との情報共有部会、
そして④まちづくり基本条例の検証部会、の4つです。
僕は③を選択し、市民との情報共有部会に参加する予定で、
主に次のような内容で、話を進めていくつもりでいます。
(1)若い人が知らない。
学校でも地域でも家庭でも、話し合うことがない。
(2)自治振興会が機能していない地域がある。
各自治会で事情が違うし、若い人や新しい人の参入がない。
(3)自分たちの課題を自分たちで解決するノウハウがない。
今までは行政にお願いするだけで、自ら解決する経験が無い。
これらの懸案を解決するために、推進会議として出来ることは何か、
特に若い世代や女性を中心に、まずは協働への意識を調査したい。
調査と言っても、一般的なアンケートなどによる数値よりも、
面接や意見交換会などにより、話し合いをやってみたいと考えてます。
市民全員参加の協働を目指すなら、少しでも多くの市民と、
少しでも多くの内容の話をして、意見交換することが必須でしょう。
出席委員の一人が発言していたように、委員だけの議論ではなく、
市民全員が対等に意見を出し合う、円卓会議のような場が必要です。
そうした場を年に2~3回、定期的に開催できるようになれば、
それだけでも市民の意識を変えていける、と僕も思うのです。
協働のまちづくりに夢を描いてから、すでに8年が過ぎて、
さらなる将来への夢に向けて、やるべき事はまだまだ多いのです。