合意のない性交渉は強姦じゃないの?

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スウェーデンでの報道)

昨年の国際社会では、女性に対するセクハラが糾弾され、
"metoo"のハッシュタグが、一躍有名になりました。
日本でも多少の反応はありましたが、まだまだ鈍感で、
セクハラどころか強姦さえ、問題を無視される傾向がある。
伊藤詩織さんに対する、山口敬之さんの準強姦事件など、
その典型だと思いますが、マスコミは取り上げたがらない。

事件があったのは、2015年の4月4日ですから、
すでに3年近い月日が経ちますが、事態は収まらない。
この事件は一度刑事事件として、受理されておりながら、
逮捕直前に「取りやめ」になると言う、おかしな経緯がある。
相手の男性が、TBSの要職を勤める人であったとか、
詩織さんが、安倍総理付のライターだったことも影響する。

それでも詩織さんは、事件の告発を取り下げずに頑張り、
検察審議会でも不起訴相当になると、民事訴訟に訴えている。
日本では様々なセクハラはおろか、悪質な強姦事件でさえ、
公にすることを望まずに、うやむやにすることが多い。
しかしそれを続ける限り、女性は社会的に守られることなく、
本人の将来のためと称して、女性の人権は蔑ろにされる。

残念ながら、これが今までの日本社会の有り様ですが、
海外メディアから見れば、やっぱりおかしいと映るようです。
すでにフランス、イギリス、スウェーデンアメリカなどで、
この事件は大きく取り上げられ、女性権利の問題になっている。
これは日本における metoo の始まりだ、と言う一方で、
ほとんど無視する日本のマスコミを、揶揄しているのです。

日本は比較的報道の自由な国ですが、国際評価によると、
報道の自由度は低い、とされているのはなぜなのか?
多くの場合、報道される前から自主規制のようなものがあり、
報道して良いことといけないことが、振り分けられる。
もちろんどんな国でも、公序良俗に反するものはいけないけど、
その基準が他の国々とは違い、公にしないことが多いのです。

特に女性の人権に関しては、低く見られることが多いようで、
日本は多くの諸外国よりも、10年以上遅れていると言われます。
僕はそこまではわかりませんが、今回の詩織さん事件を見ると、
何かやはりすっきりしない、誰かの勝手な判断を感じる。
そしてこの事件であやふやな、合意のない性交渉について、
それは強姦なのかどうか、犯罪ではないのかどうかと言うこと。

もしもこれが犯罪ではないのなら、日本の女性たちは、
常に強姦されることを恐れ、注意していないといけません。
罪でないことなら、自由にやって良いのが法治国家ですから、
目に見えて傷つけたりしない限り、やっていいことになる。
それでなくても見えにくい性犯罪が、やりたい放題なら、
若い女性に社会進出など、期待する方がおかしいでしょう。

時々報道される集団強姦事件などは、たぶん氷山の一角で、
この国には数多くの強姦事件が蠢いている、と思われる。
あまりにも水面下の事件が多いと、公に対する信頼は薄れ、
女性たちの本音は声を潜めて、人権は蔑ろにされるでしょう。
僕らは将来にどんな国を作るのか、その青写真の中で、
女性を含む弱者の人権を、守れる社会を描きたいと思うのですが・・・