「What is 和食 WASYOKU?」

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ミネルヴァ書房から、英文対訳付きで編集された、
「What is 和食 WASFOKU?」と題した、本が出ています
きれいな装丁の本で、中には魅力的な写真が多いので、
気の利いた子供向け参考書、って感じでしょうか。
誰が書いたのかとみれば、こどもくらぶ編集で、
服部幸應さんと、服部津貴子さんが監修されている。

いったいどういう本なのか、と読み始めてみると、
和食とは何かが、実によくわかるように書かれている。
第1章 一汁三菜とは(和食と日本文化)
第2章 郷土料理を知ろう(日本各地の和食)
第3章 懐石料理を知ろう(和食とおもてなし)
第4章 和食から WASYOKU へ(世界に広がる和食)
この全体を読めば、和食のことが一通りわかる筈です。

ご飯のいろはや、季節ごとの食べ物から始まって、
和食につきものの乾物のこと、味噌や醤油のことなど、
そして「生」「焼く」「煮る」「蒸す」「揚げる」
と言った調理の五法まで、写真入りで説明されている。
同じ一汁三菜でも、春夏秋ではまったく違うものが、
これも美味しそうな写真入りで、紹介されているのです。

基本料理は、具体的な調理方法まで書いてありますが、
決して料理の本ではなく、あくまでも和食を解説している。
食事作法や、箸の使い方なども説明されており、
茶碗の持ち方や、茶の湯の作法まで書いてあります。
北海道のジンギスカンから、長崎の卓袱料理まで、
日本各地の特色ある料理が、地域の写真入りで紹介され、
いかめし、おやき、豚の角煮の作り方まで書いてあります。

いわばこれ一冊を読めば、和食の全容が一通りわかり、
それが英語で対訳されているわけですから、ありがたい。
海外で暮らしたことのある人なら、英語で和食を紹介したい、
と思う人は多いでしょうが、そんな人にも役に立つ。
和食とは何かと聞かれても、何を紹介すればいいのか、
実は知っているようで、わかっていないことが多いのです。

そんなときに、この本が一冊あれば何とかなりそうで、
それどころか、日本人同士でも役に立ちそうです。
外国人にとって好きな和食は、すし、てんぷらに続いて、
すき焼き、お好み焼き、焼き鳥、ラーメンなどがあり、
これらの料理も、どんなものか詳しく解説されています。
最後には、てんぷらやかき揚げの作り方から焼き鳥、
かつ丼の作り方まで書いてあるので、挑戦もできます。

僕らは普段から漠然と、和食が体に良いと知りながら、
その和食とはどんなものか、必ずしもわかっていません。
そんな時にこの本は、人に説明ができるだけでなく、
自分でも納得しながら、作って食べる参考になる。
さすが服部栄養学園の、先生が監修しただけあって、
和食の一通りが網羅された本に、仕上がっていたのです。