水面下にある問題

イメージ 1

今期2回目の、男女共同参画推進審議会に参加しました。
南砺市で2007年に策定された、男女共同参画推進プランが終わり、
これから次の10年に向けて、第2次プランを作成するための審議会です。
審議会メンバーは16人ですが、今回の参加者は10人ほどで、
いわゆる充て職の審議委員は欠席がちなのは、致し方ないでしょう。

それでも様々な団体から、充て職として集まってくる人たちは、
自分の団体の代表でもあるわけですから、有意義な意見も多いのです。
今回はPTA連絡協議会から来ている人が、興味深いことを話されたので、
これを書いておくことで、この先何らかの問題提起や解決に繋がればと思います。
それは結構盲点のような話ですが、学校教育における男女平等は、
一見うまく進んでいるようでも、思わぬ落とし穴があると言うことです。

アンケートなどの結果を見ると、学校は男女平等がうまくいっている、
と思っている人が一番多いし、僕もずっとそう思っていました。
ところが実際の現場では、当たり前すぎて指導のノウハウは無いがごとしで、
少なくとも南砺市では、具体的にどんな指導や教育が行われているかわからない。
特に思春期の年齢では、男女間の様々な問題があるにも関わらず、
しっかりした対応ノウハウが無いために、見えなくなっていると言うのです。

デートDVセクシャルハラスメントなど、相談窓口の案内もないし、
こうしたプライベートな問題は、人に言わない方がいいと思われている。
その結果誰にも言わないで深刻化していることがあり、最後に産婦人科などで、
事態が深刻化してから、相談に来る人が結構いるというのです。
性病や精神的な病などでも、セックスに関わる問題は後を絶っていないのに、
こうした問題を真正面から取り上げ、解決する手立てが教えられていない。

男女平等を推進すると言いながら、男女が基本的に持っている、
性の問題をないがしろにしていては、どうにも片手落ちと言うものです。
思い出してみれば僕自身、中学高校生の頃に一番関心があったのは、
男女の恋愛ことであり、性とセックスのことだったと思うのです。
好奇心に満ちて男女が付き合えば、様々なことが起きて不思議は無いのに、
そうしたことへの教育は、昔よりもさらに今は無くなっているように見えます。

男女平等を推進しようと思えば、女性の弱い立場をなくすように、
様々な政策や企画を考えるわけですが、思春期の教育が抜け落ちている。
人格的な教育はもちろん大切ですが、だからこそ具体的なノウハウ、
性的交わりにおける、問題回避の方法なども教える必要があるかもしれない。
そうしたことを教育委員会にだけ任せるのでは無く、もっと社会で取り上げて、
講習や訓練を受けた相談員など、体制を整える必要があると思うのです。

僕がこのブログで「男と女」コーナーを設けたときに、思っていたのも、
性の問題を含めた男と女の問題を、もっとみんなで話し合えればいいと思った。
それがいつの間にか忘れられて、日々の暮らしの中に紛れ込んでしまう。
日々の暮らしは大切だけど、将来ある子どもたちの悩みに対して、
僕らはもう少し謙虚になって耳を傾け、考える必要があると思うのです。