「子どもの『書く力』は家庭で伸ばせる」

イメージ 1

現在3歳の子どもを育てていますが、どう育てればいいのか、
迷うことが多く、この年代の子が何を考えているかよくわかりません。
何か手掛かりでも得られれば、とおもって読んでみたのが、
「子どもの『書く力』は家庭で伸ばせる」、と言う本でした。
著者は国語力を重視する教育、「花まる学習塾」の高濱正伸さんと、
その教材開発に関わる竹谷和さんで、どんな内容か興味があったのです。

この本の細かい内容はともかく、「なるほどそうか」と思ったのが、
幼児期の8歳くらいまでの子は、大人と別の生き物だというくだりです。
9歳から10歳以降の子どもたちは、ほぼ大人と同じ感覚でいいけど、
それ以前の子どもは、まったく違う感性を持っているということでしょう。
この事実を理解すれば、ある程度の展望は持てる気がしますし、
そのための具体的事例が、この本にはたくさん紹介されています。

特に8歳くらいまでの幼児期は、この本では「赤い箱」の時期として、
それ以降を「青い箱」の時期として、明確に分けて考えています。
確かに我が家の3歳の娘も、一応日本語らしいことはしゃべりますが、
大人の感性から言えば、理解しがたいことが多いから困ります。
それを“この時期の子どもは、大人とはまったく違う感性”と理解すれば、
それに見合った接し方、褒める長所の見方がわかるというものでしょう。

「赤い箱」時期の特徴として、いくつか書いてあるのが、
◇落ち着きがない
◇振り返りができない
◇思考と行動が同時
◇大小にこだわる
◇順番にこだわる
◇おいで、というと走ってくる(歩くのではなく)
◇反省しない
◇根に持たない
◇耳から入ってくるものを覚えるのがとても得意
◇楽しいことはどんな状況でも耳を傾ける
とありますが、まったくその通りだと思いました。

「反省しない」「根に持たない」は、子ども一般の特徴ですし、
「思考と行動が同じ」おいでというと走ってくるのは、まったくそうで、
耳から入ってくるものの覚え方は、大人よりも正確だったりします。
そしてここまで性格をわかった上で、「やってはいけないこと」と、
「やってあげたいこと」が書いてあるから、わかりやすいし納得がいく。
自分もちょっと試してみたい、と思わされてしまうのです。

またこの本では、「おとなの書く」と「子どもの書く」の違いや、
「話す」「聞く」と「読む」「書く」の違いなども解説されています。
それぞれが具体的な事例によって、なぜそうなのかわかるように書かれ、
最終的には「何をどう褒めればいい」のかが、わかるようになる。
とそんな構成になっているようですが、最後に特別付録として、
「読書感想文を90分で書く」ワークが付いているのも、面白いです。