スコットランド独立への住民投票

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最近の国際社会で、最も注目される大きな出来事のひ一つに、
スコットランドが独立するかどうかを問う、住民投票があります。
いよいよ投票日が来週の18日(木)に迫って、活発な議論が広がり、
今のところ予想では、支持の低かった独立派が増えているとか。
1707年にイングランドに統一されて以来、300年あまりを経て、
あらためて独立する意味は、決して単純なものではないでしょう。

近年の独立運動と言えば、血なまぐさい事件が多いのですが、
スコットランド住民投票が決まる前は、多くの事件がありました。
同じイギリスの一部であった、アイルランドIRAなどの活動は、
多くの映画にもなっており、日本でもよく知られているとおりです。
あるいはイギリス以外へ目を向ければ、独立運動とテロリストは、
深く関わり合いながら、たくさんの血を流し続けているのです。

そんな中で、住民投票によって独立の可否を決めようとする、
イギリスのやり方は、民主主義の国として当然のことなのでしょう。
イギリスはもちろん独立を望まないので、独立させないように、
様々な活動を通じて、独立しない選択への説得を活発にしています。
だけど歴史の流れから言えば、1700年代とは世界が大きく変わって、
大型化するよりは分散化して、自由度を広げる傾向にあるのです。

人類の歴史は、自由を獲得する歴史だったとも言えますが、
およそ百年前までは、大国と呼ばれる強大な国家を作ることで、
国民である個人も、自由度を獲得してきたと言えるでしょう。
しかしグローバル化が進んだ近年では、国家の役割は限定的になり、
国と国との対立さえ、政府と国民では考えていることが違ったりする。
これを見誤ると、国の運営さえ危うくなると言うことです。

最近ではウクライナにおいて、あるいはイスラム国独立など、
独立する側とさせない側の対立も明確で、武力対立もあるのですが、
はたして住民はどう思っているのか、気になるところです。
日本でも潜在的に、沖縄独立運動はありますが盛んではない。
だけど今のように、住民の意向を無視した米軍優遇が続くならば、
また独立運動が広がらないとは、言えないと思うのです。

ともあれ、スコットランド独立の是非を問う住民投票まで、
あと一週間となり、投票結果がどうなるかが気になるところです。
また実際に独立するとなると、どのような事態が起きるのか、
日本も無関係ではないなら、シュミレーションして対策が必要です。
武力や強権力による統合や分離ではなく、住民の意思を尊重した、
議論と演説による意思表示と住民投票が、最後まで進みますように!