未来は田舎へ?

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このところ巷の情報を見ていると、脱都会というか、
自然志向のような流れが、目立つようになった気がします。
価値感の最先端のものが、都会に集中していた時代には、
あらゆるものが都会へ、都会の方へと流れていたのですが、
今では求心力を失って、むしろ田舎の方へ向かう流れがある。
特に個々人の精神世界や、宗教界などでは傾向が著しい。

どうしてこうなったかと言えば、実は以前からそうで、
古今東西における人間の精神活動は、基本的に自然志向で、
都会志向とは、自然志向から脱落したものの目指す場所だった。
それがこの百年の間に、マネー経済が社会を支配したことで、
お金の流れにしたがって、人も都会へ流れるようになったのです。
だけど自然世界から見れば、田舎の方が豊かなのは明らかです。

相変わらずお金に縛られた人たちは、都会へ向かいますが、
このマインドセットから解放された人は、田舎に向かい始めている。
自然を見直すなんて言う人もいるけど、常に自然こそが価値で、
それ以外の価値とは、ほとんど幻のようなものだったのです。
教育によって教え込まれた、経済成長による幸せの思い込みが、
最近ようやく解放されて、自由に考えられるようになったのです。

とは言え今でも、経済拡大が豊かになることだと信じる人は多く、
何事にも一歩遅い行政では、いまだに何でもお金で動いていますから、
自分で意識して動かないと、このマインドセットから抜け出せない。
僕のブログでは、最初から自然志向・田舎志向でしたから、
意識の自由な人は共感していただきましたが、やはり少数派です。
その証拠は、政治における投票結果を見れば明らかでしょう。

それでも少しずつ時代は動いてきて、精神世界だけでなく、
政治経済と言った分野でも、田舎志向や自然志向が増えたのです。
スローライフや自然農の人気も、10年前の比ではありません。
問題はまだ入口にいる人が多く、しっかり議論されていないことです。
こうした議論は、経済成長の守護神であるマスコミでは無理なので、
人々が具体的に生きている、津々浦々で行われる必要がある。

経済のマインドセットから逃れた場所で、目覚めた人が議論して、
初めて新しい経済学も可能だし、人々の生き方も変われるでしょう。
そんな大きな流れが、ようやく動き出している実感があるから、
僕は自分の人生も、無駄ではなかった気がするのです。
人間とは何かと考えて、真善美を求め続けただけの人生ですが、
絶望に突き進んだ50年前より今が、未来は明るく見えるのです。