ヤンバルへ

イメージ 1
 
伊江島を出た後は、本島のヤンバルへ向かいました。
滝を目指してヤンバルを歩いてみたい、と思っていたのですが、
あいにく前夜の大雨で、山歩きには不適切とわかります。
そこで急遽行ってみることにしたのが、読谷村のパン屋“水円”で、
昼食を取ったときに、たまたま目に入った小さなパンフレット、
「無農薬・無肥料・露地栽培」の、いちご農園でした。

僕も富山県下で、いちご農園をお手伝いしているのですが、
今は農薬や肥料を使った栽培で、いつか無農薬・無肥料でやりたい。
そう思っていながら、農家の人に相談すると無理だと言われ、
今まで通りの農薬や肥料を使っていますが、このパンフレットでは、
すでにそんなイチゴ栽培をしている人が、いるらしいのです。
住所もわかるしヤンバルなので、行ってみることにしたのです。

国頭村の安波まで、沖縄北部の風景を楽しみながらドライブして、
だいたいこのあたりかな?って場所で、ガソリンスタンドを見つけました。
聞いてみると、さすがに田舎のことなので家もわかるようでした。
ただ残念ながら、この時間帯は留守だと思うと言われて、
ともかく家に電話してみたところ、ご主人は畑へ行って留守でしたが、
家の人が、わざわざ畑まで案内してくれることになったのです。

そこから車を走らせること10分近く、深い山中に畑がありました。
あたり一帯は、しょっちゅうハブも出ると言う山間地でしたが、
案内されて行ってみると、森岡さんはサンダル履きで農作業をしている。
仕事作業と言うよりは、ラフな普段着で趣味を楽しむ感じです。
僕はすっかり気に入っていろいろと話しかけると、彼も応えてくれました。
横浜から国頭村に移住してきた、なんだか肌の合う人だったのです。

以前から農家だったわけでもなく、ただ自然が好きで移住した、
元々はサーファーだったと言うから、雰囲気もわかります。
ここで無農薬でイチゴを作ると言ったら、やっぱり無理だと言われ、
それでも始めてしまったら、今は問題なく出荷できているというのです。
常識に縛られない態度が、彼の自由な雰囲気を作っていたのでしょう。
現場でお話を伺って、記念に写真も撮らせていただきました。

その後は家に寄って、自家製のイチゴジャムを売っていただき、
この時点で昼を過ぎていたから、近くに昼食を食べる場所を聞いたら、
「やまがめ」さんがいい、と教えていただいたのです。
国道沿いに小さな道案内が一つ、ひっそりとあるだけの店でしたが、
ヤンバルのせせらぎに面して、ひっそりと佇む気持ちのいいお店でした。
計画通りでないのも、旅の楽しみの一つでしょう。