田んぼに蓮華草

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日本では、化学肥料が使われるようになる以前、
幅広く緑肥として花咲かせていたのが、蓮華草でした。
今ではあまり見かけなくなりましたが、春の風物詩として、
今頃の季節には、日本中の田んぼに見られた光景です。
僕の頼成田んぼでは、数年前に一度種を撒いたのですが、
いわゆる不耕起なので、毎年このくらい咲いています。

この日は夕方から雨の予報で、それなら今のうちに、
畑に夏野菜の苗を植えておけば、ちょうどいいだろうと、
親子3人で、頼成の田畑へ出向いていったのです。
しばらく雨が降らなかったので、土は硬くなっており、
乾燥注意報を告げる消防署の車も、見かけられる日でした。
田んぼの稲の苗床に、水をまく必要があるかも、
と思ったのですが、これだけ蓮華が咲いていれば大丈夫。

必要以上には草を刈らないことで、土は活き活きとして、
いくらか空気が乾燥しても、土の水分は守られているのです。
朝早くに田畑や草原へ行く人は、知っているでしょうが、
朝露として草の葉が持つ水滴はかなり多く、地面を潤すのです。
これがもしも草がなければ、毎日水遣りをしないと、
たちまちのうちに地面は乾いて、作物は枯れるでしょう。

自然の恵みに包まれた、自然農の田畑にいると、
それだけで気持ちがよくて、幸せな気分になります。
僕は毎日のように、田畑へ出掛けて行くのですが、
そうすると妻も一緒に行きたがり、姫も行くことになる。
そんな風に、春になってからの姫は外出が多いので、
かなり日に焼けているし、虫さされや擦り傷も多いのですが、
それでも喜んでいるので、細かいことは気にしません。

脱水症にならないように、日射病にならないように、
出来れば花粉症にならないよう、アトピーにならないように、
気に掛けて心配はしますが、神経質にはなりたくない。
空気中には様々な化学物質や、放射能の心配もある時代でも、
自然に親しむことを忘れたら、人生を見失ってしまうでしょう。
姫には自然に親しく、人生を生き抜いてほしいのです。