漏れ続ける放射能

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嘘満載が平気な口約束と、止め処ないお金のばらまきで、
無責任極まりない原発の事故対策は、放射能漏れが止まりません。
今年に入ってからも、桁違いの海洋汚染が発覚したと思ったら、
次には地下水にも、放射能汚染が広がっていることが判明しました。
そして今回は、原子力発電所の屋外にある設備「主排気筒」の下部で、
配管表面の放射線量が、毎時約25シーベルトに上ると発表されました。

この放射能数値は、屋外で観測されたものとしては過去最高で、
人が浴びると、20分足らずで死に至る強さだと言われています。
すでに2年9ヶ月が過ぎて、事態は収束しているどころか、
危惧されたとおりの膨大な放射能が、まったく管理されまいままに、
だだ漏れの状態を続けて、周囲の環境を汚染し続けているのです。
放射能の総量がどれだけあって、今どうなっているのかがわからないと、
これからもまた、どこでどれだけの放射能が漏れるか知れません。

こんな場所に住民が戻れるはずがないことは、メルトダウンの段階で、
誰だってわかっていたはずなのに、政府はひた隠し続けて、
最近になってようやく、住民が戻れないことを言い出しました。
今の政府は常にこうやって、不都合なことはすぐには公表しないで、
いわゆるほとぼりが冷めた頃に、少しずつ小出しにして批判を避ける。
こんな小手先の手法ばかりが、上手になってしまっているのです。

さて今日の写真ですが、これはたぶん福島第一原発の周辺で、
たくさんの貯蔵タンクが、立ち並んだところだと推測されます。
溢れ出る膨大な量の汚染水は、もはや処理が間に合わずに、
こうして敷地内の仮説タンクに、溜め込まれているのでしょう。
政府はお金の掛からない処理方法として、こうした方法を取りますが、
こうして溜め込まれた汚染水によって、東電の敷地は一杯になり、
やがてどこかへ移すことで、解決を図るつもりなのでしょうか?

5年を過ぎると、子どもたちの被曝被害が顕著になると言われます。
そのときになっても、この汚染水はどうにもならずにここにあり続けて、
子どもたちの未来を、いつまでも不安なものにし続けるのでしょうか。
多くの個人が一生懸命に、この人的惨事から立ち直ろうと努力しますが、
原発の問題は個人では解決できないので、努力のしようがありません。
まして子どもたちは、大人の欲に未来を奪われてしまうのです。

こんなものを導入した政府と電力会社は、責任を取るしかありません。
だけど責任なんか取れる筈がないから、最初から使ってはいけない技術でした。
今はもう少しでも早く非を認めて、原発から撤退するしかないのです。