ブラック・ジョークな広告

イメージ 1
 
「日本経済の最大リスク要因はエネルギー 
         今こそ原子力推進に舵を切れ」
こんな広告が、最近の大都市圏で見られると聞きました。
ジョークかと思いましたが、広告主は本気のようです。
「この国の資源のなさ、産業立国というよって立つ基盤を直視すれば、
 国家として原発を推進するという立ち位置に戻る必要がある」
だなんて、まるで20年前30年前の学校教科書でしょう。

この国には、世界有数のエネルギー資源がたくさんあり、
開発を待っているのに、肝心の事業をおざなりにしてきたのです。
そして多くの心ある人たちが、心配をし続けてきたとおりに、
原発事故は起きるべくして起き、取り返しのつかない被曝が広がっている。
まさに「原子力こそが、日本経済の最大リスク要因」だったのです。
それにもかかわらず、原発から抜けられない頭の人たちは、
日本中が放射能に汚染されても、原発が必要だと言うでしょう。

これほど硬直した考えのように見える人が、日本経済の中枢にいて、
この国の経済が、まともに運用されるはずもないのですが、
お金の力で、マスコミの意見を好き勝手に作り上げてしまうから困ります
それがどれほど危険かは、原子力安全神話が証明した通り、
マスコミはお金のためなら、白いものも黒いと平気で言うのです。
お金で動く人の言うことを信じるのではなく、もっと未来を見据えた、
未来からの価値感によって、今を生きる必要があるでしょう。

東京電力は今も解体されることなく、かつての責任者たちは、
無責任にのうのうと給料をもらい、これほどの罪を償うこともありません。
政府はあやふやな対応で、いまだに大量の放射能をばらまく東電を、
解体することもできずに、目先を国境紛争に向けさせます。
原発利権集団は、真実を誤魔化すことにかけては超一流ですから、
相変わらずのらりくらりと言い逃れをして、またレベル3の事態を起こす。
海に流れ出ている放射能の量は、それだけでも大事件なのです。

こんな国際的巨大犯罪組織が、無責任に好き勝手をする国で、
将来にどんな希望を持てばいいのか、悲しくなりますが、
ありがたいことに、多くの人たちはすでに気付いているのです。
金儲けしか企てない巨大利権集団ではなく、自然界の力に寄り添い、
お金よりも日々の暮らしを大切に、命と自然を味わって暮らせばいいと。
新聞テレビから目をそらせば、自然豊かな日本の暮らしがあって、
軍事や原子力を排して平和に暮らす人たちが、今も大勢いるのです。