「原発問題に“無関心”なあなたへ」

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原発問題に関して、日本の様々な人たち32人から、
メッセージを集めて編集した、原発メッセージ本です。
人類史上に未曾有の、人災事故を起こしながら、
すでに収束したかのように、報道される原発事故は、
日本という国の有り様を、如実に示す事故でした。
この事故を受けて、多くの日本人が何を考えたのか、
読んでみる価値のある、読みやすい本がこの本でした。

田中優さんから鎌仲ひとみさんまで、ここに登場する人は、
半数以上が僕の知る人で、メッセージの内容も想像が付きます。
発言者の中には、三宅雪子さんのように問題意識が遅く、
「東北で大きな事故が起きるまで、原発安全神話を信じていた」
なんて呑気な人もいますが、彼女が国会議員であることを思えば、
日本人の多くは、原発を安全なことにしておきたかったのです。
だけどそれは電力会社と官僚が、電通とマスコミを使って、
巧妙に作り上げた幻想であり、嘘であることは明々白々でした。

燃料環境課長の自殺 (2011年2月22日)
http://blogs.yahoo.co.jp/isop18/61691291.html

無知な人を騙しても?原発推進? (2009年12月22日)
http://blogs.yahoo.co.jp/isop18/60137519.html

原発の不正は導入のはじめから! (2007年6月28日)
http://blogs.yahoo.co.jp/isop18/48565803.html

これほど明らかに危険な原発を、安全だと言い張って稼働して、
その挙げ句が未曾有の大事故ですから、まことにトンマな国民です。
武田邦彦さんは、「怖いのは原発よりも日本人」と言い切りますし、
藤波心さんが言うように、見えない巨大な敵がいるようです。
まさしく幻魔大戦のように、その敵はすぐ傍にいながら見えない、
あるいはいかに善人と言えども、巨大な魔を宿しているかのように、
原発再稼働は、虎視眈々とその実現を目指して蠢くのです。

今回僕は、今まで知らなかった福島の真実をまた一つ知りました。
それは星広志さんが書かれた、原発の犠牲になった動物たちです。
6億5千万円の義捐金が集まっても、500頭しか救えない政府に対し、
民間の彼らは不法侵入を繰り返しながら、1500万円の経費で、
200頭の動物を救い、今も政府と戦いながら活動を続けているという。
日本の法律では、ペットの虐待や殺傷は100万円の罰金になるのに、
原発事故で政府電力会社は、沖縄の米軍のように治外法権なのです。

自分たちの都合のいいようにしか、法を守れない国権であれば、
強い外国軍が占拠して治外法権であっても、違和感はないのでしょう。
自分よりも弱い者にだけ法を守らせて、自分たちは好き放題をする、
こんな国の政治家や経済人に、この国の未来は牛耳られている。
だからこそ、国民の多くが反対しても原発は無くならず、
こうして悲惨な事故を起こしても、再稼働されるのでしょう。