お七夜でした

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昨日は、生まれた子どもの最初の節目になる、お七夜でした。
平安時代に始まったとされる、子どもに名前を付ける儀式ですが、
無事に七日目を迎えたことで、社会の一員になるために、
名前を授けて、周囲の人にも認知してもらう日でもあります。
祝い方は様々なようですが、質素をもって良しとする我が家では、
命名書に名前を書いて、張り出すだけにしてみました。

とは言ってもこの日は、家の除雪やらたまの仕事やらがあって、
朝の7時頃から夜の8時頃まで、ほとんど休むまもなかったのです。
やることを全部終えた時点で、僕は疲れ切っていましたので、
命名書に名前を書くのは、明日にしようかと思っていたのも事実です。
ところが妻は巧妙に僕を寝かせず、いろいろあった挙げ句に、
僕も命名書は書き上げてから、寝ることに決めました。

生前におふくろが使っていた、立派な硯と筆を出してきて、
僕が40年ぶりに墨を擦って、準備を整えたまではいいのですが、
さて誰が筆文字で名前を書くのか、二人とも自信がない。
練習用の半紙を重ねて、お互いに書いてみたりするのですが、
書いても書いても、いっこうに満足のいくような文字になりません。
それでも僕よりは妻の方が、少しは上手そうなので彼女です。

書き上げた命名書は、とりあえずよく見える場所に貼って、
あとは仏壇の横にでも貼って、お宮参りまでそうしておきます。
お宮参りが済めば、外に連れ出してもいいと言うことで、
それまではずっと家の中で、当然妻も家から出ずに暮らします。
妻の方は、少しぐらい家から出てもよさそうなものですが、
インフルエンザなどの感染症を持ち込むと、おっぱいも危ないのです。

一ヶ月間家を出ずに、ずっと赤ん坊と一緒に暮らすわけですから、
いかに赤ん坊がかわいいと言っても、気持ちが煮詰まってきて、
イライラすることもあるでしょうし、言葉だって乱暴になる。
僕も自宅出産の準備や手伝いから、その後の炊事洗濯までやって、
疲れていないはずはないから、何でも手抜きしたくなるので、
彼女はそれが不満でもあり、少しずつお互いに鬱憤が貯まるのです。

書き出した名前を張り出して、もしも自分一人であれば、
お七夜には書かずに翌日にして、いやな思いをしたと思えば、
こうして無理をしてでもお七夜にして、良かったと思いました。
妻に感謝の「ありがとう」を言ったら、彼女も思う所があったようで、
「イライラをぶつけてゴメンなさい」と謝ってきました。
自分の都合ではなく、相手の気持ちを受け入れてこそ愛ですね。