みんな幸せになって欲しい!

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クリスマスの日は、毎年いろんなことを考えます。
ちょうど一年の、締めくくりの時期でもありますから、
今年一年の自分を顧みながら、来年のことを考える。
そうすると今年の場合、彼女の妊娠がきっかけで、
結婚することになり、今では夫婦で暮らしています。
そのこと自体も、去年までの自分を思えば不思議ですし、
ましてもうすぐ父親になる、と思えば奇跡のようです。

僕が若い頃に思っていたのは、結婚は自分を縛るだけで、
何のメリットもないから、なるべくは結婚しないで、
自由にやりたいことをして、生きていくつもりでした。
実際にそのように生きて、50代を迎えたのですが、
市民活動を一生懸命にやっていても、なんだか物足りない。
人間にとって大切な何かが、抜け落ちている気がして、
それを求めて、公共哲学などに参加したのかもしれません。

だけど公共の問題だけでは、もどかしいものがあるし、
私的な問題として、誰かを幸せにしたい欲求がありました。
とは言え、自分が誰を幸せに出来るのかは難しい問題で、
この気持ちを、過不足なく受け入れてもらうには、
同じような価値観を持ち、一緒に暮らせる人が必要です。
そのくらいお互いが相手を必要として、初めて可能な、
適当な距離で必要であることは、とても難しいのでしょう。

しかも僕は、現代のお金価値観に真っ向から疑問を持って、
なるべくお金に頼らない、自由な暮らしを求めますから、
新聞テレビの価値観で生きている人とは、まったく合わない。
それでも自然農がきっかけになって、今の彼女と知り合い、
妊娠結婚までこぎ着けたのだから、奇跡のようなものでしょう。
その結果として、僕の苦労はとても大幅に増えたのですが、
喜びもまたひとしおで、想像を超えるものがあるのです。

例えば彼女は、大きなお腹で寝苦しい夜を過ごしながらも、
夜中にふと、「みんな幸せになって欲しい」と独り言を言う。
えんかふぇで独身の男女が集い、その人たちと親しくなると、
みんないい相手が出来て、仲良く幸せになればいいと願う。
複雑な現代人の僕らは、「そんなに単純じゃない」と思うけど、
実はそのように単純に、人の幸せを願う人が幸せになる。
そんな真理に、あらためて気づかされたりするのです。