早稲と晩稲

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8月も下旬になると、早いところは稲刈りが始まります。
僕らの自然農稲作では、早稲でもまだ収穫にはなりませんが、
すっかり稲穂が実って、たわわになり始めているものはあります。
見ての通り、左側が早稲の赤米で、右側が晩稲のミドリ米です。
このほか黒米の一種で、すっかり稲穂が実っていますが、
その他の米は、今ようやく穂がつき始めたところでしょうか。

新しく始めた自然農田んぼでは、土が生き返っていないので、
あまり順調に成長しているとは言えず、まだ穂は付いていません。
イセヒカリという品種で、早稲でも晩稲でもないのですが、
そろそろ穂を付けてくれないと、心配になってきます。
この田んぼは、去年まで普通に農薬と肥料を散布していたので、
今はどうしても、土が痩せてしまっているのでしょうね。

それでも今年は肥料を使わずに、どの程度出来るか見て、
来年は草をたっぷり入れて、米ヌカと油かすも使うつもりです。
そうすれば再来年には、普通に量を収穫できるようになるでしょう。
問題は地主さんが、草を持ち去って処分してしまうことで、
これでは来年のために、どこかから草や落ち葉を持ってこないと、
土はなかなか肥えてくれなくなるのでは、と心配です。

それにしても何故、現代農業では少しでも早く収穫したがるのか?
どうせ一期作なんだから、もっとたっぷり時間を掛けて作り、
10月末までに、収穫を終えればよさそうなものですが、
ほとんどの収穫は9月中に終わり、10月の田んぼには何もない。
天候不順の時は、早く収穫を確定させてしまいたいのでしょうが、
一年で一番季候のいい10月に、何もしないのはちとさびしい。

僕のミドリ米のように、10月末にならないと収穫できないのは、
天日干しが11月になってしまうので、その時点で厳しいのですが、
“七種ブレンド古代米”を作るには、どうしてもミドリ米が欠かせません。
そのために苦労して、遅すぎる稲とわかっていながら作るのです。
ミドリ玄米で突いた餅も美味しいので、今年も苦労しながら、
最後はこのミドリ米の収穫で、一年の米作業が終わるでしょう。