井波地区・地域づくり談義

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年に一度、南砺市各地31自治振興会で行われている、
自治振興会を中心とした、地域づくり談義ですが、
昨夜は井波地区で開催されたので、行ってきました。
この地域づくり談義は、いわゆる市政報告会でもあり、
田中市長や市の関連幹部が出席し、談義をするものです。
一方的な報告ではない、話し合いを重視する談義です。

まず田中市長からの市政報告として、
南砺市まちづくり基本条例の概要
・平成24年度南砺市予算の概要
南砺市総合計画後期基本計画の概要
この三点が説明されましたが、これらは小冊子として、
すでに5月広報と一緒に、各家庭に配布されていたものです。

次に井波地区の課題として、事前に三つ掲げられており、
① 観光資源を活かした地域づくり
② 谷・今町線整備と定住化対策
③ 安心・安全な地域への取り組み
の順に、それぞれ受け持ちの人が質問に立ちましたが、
どの課題も、受け持ち以外の人からも活発な意見がありました。

「観光資源を活かした地域づくり」では、
少しずつ減る傾向にある観光客に、どう対応するのか。
参加者からは、彫りものを物としてだけでなく、
彫っているところを案内する、新たなツーリズムの紹介があり、
一過性の観光客より、彫刻井波のファンを作る意見がありました。
また閑乗寺高原が来年で60年になることから、
何か記念行事を催して欲しい、との意見もありました。

「谷・今町線整備と定住化対策」については、
地権者以外の人から、不信感を持った意見が相次ぎ、
これは何十年も前に計画されたもので、現状に合わない。
しかも、多くの町の人が影響を受けることなのに、
地権者にしか説明されていないのは、おかしいのではないか?
と質問がされ、市は町民全体への説明を考えると回答しました。
しかし今の井波町には、こんな環状道路よりも生活道路を、
整備して欲しいという要望には、対応する回答はなく、
すでに手続きを経て決まったことだから、との返事でした。

「安心・安全な地域への取り組み」は、
時間が足りなくなって、端折る感じだったでしょう。
井波町最大の課題でもある、融雪装置の水源確保に関して、
合併前に確保してあった水利権を活かし、水瓶を作る、
その計画について、今年度から調査測量に入るとのことでした。
この点は、すでに住民のみんなが知っていることだったので、
特に質問もなく、短時間で話は終わりました。

予定では、自由な意見交換の時間も設定されていましたが、
参加者からの活発な意見があって、時間は大幅に押してしまい、
最後は終了時間をオーバーして、市長のまとめとなりました。
谷・今町線の整備事業の話が紛糾したのは、
今まで一般市民に対して、情報が公開されていなかったからで、
7月から施行される「まちづくり基本条例」は、
こうした課題を解決する、新しいルールとなるでしょう。

誰かが作った政策を、決まったことだからと進めるのではなく、
決定事項とする前の計画段階から、市民に情報公開をして、
多くの人が知恵を出し合い、最善の策を決めていく。
こうした「やり方」を重視するのが、協働の精神であり、
今まさに、多くの市民が必要としているルールだから、
僕らは「まちづくり基本条例」を作ったのです。