祝・日本の全商用原発停止!

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日本で最初の原子力発電が始まったのが、1963年ですから、
ちょうど50年になる今年、50基の原発がすべて停止しました。
もう二度と動いて欲しくないものですが、動かないとしても、
この先50年どころか何十年、物によっては何百年ものあいだ、
放射性廃棄物の管理が必要という、実に厄介な代物です。

こんな疫病神のような原発を、どうして稼働させたのか、
将来にわたって、人々の大きな疑問となって残るのでしょうが、
原子力の父”と言われた人が、読売新聞社正力松太郎でした。
この技術は当初から、マスコミの力によって捏造された夢で、
科学技術的には、決して確立されたものでなかったことは、
いまだに問題だらけで、解決できていないことからも明らかです。

さらにこの技術は、当初から被曝は避けられないもので、
世界で唯一の被爆国が、こうした技術を使うことに懸念を抱き、
当時原子力委員であった湯川秀樹は、委員を辞任しています。
それにもかかわらず、政治と経済界に新聞テレビが乗っかって、
半世紀もの間、人々を安全神話で操ったことは周知の通りでしょう。

それでは本当に、こんな危険な技術を使う必要があったのか?
と言う疑問に対してさえ、答えは“NO”と言わざるを得ません。
人口密度的にも面積密度的にも、日本人は大量の電力を使い、
それが豊かさの証であるかのように、家電製品を増やしてきました。
その結果は世界でも例を見ないほど、家の中はもので溢れ、
次々に買い込んで次々に捨てる、廃棄物大国になったのです。

昨年の3.11以来、日本でもようやく価値観が見直され、
大量消費による大量廃棄の生活から、新しい生活スタイルへ。
物を質素にして、家族や人間の絆を大切にする生活とか、
地域の自然資産を活かした暮らしに、転換が始まっています。
原発が発する問題は、こうした生き方に反するものだったのです。

将来の子どもたちに、多大な禍根を残し続けた原発は、
50年後の5月5日のこどもの日に、50基全部が停止しました。
停止しても問題は残るのですが、稼働し続けて問題を増やすより、
はるかに問題を少なくできることは、疑う余地のないことです。
ピーク時の電力が不足するなら、余っている電力を水素に転換して、
不足しそうなときに燃料電池を使えば、原発など必要ないのです。

そして将来に向けては、この水素を自然エネルギーで発生させ、
各地域や各家庭で貯蔵して、電気の安定供給をさせれば、
巨大な電力施設や無粋な送電線さえ、まったく必要なくなり、
緊急災害時さえ、独立して電力を融通しあえるようになるでしょう。
2012年の大転換は、こうして後世の人に歓迎されるのです。