なんと里山元気塾が提案する!

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なんと里山元気塾の第5回目が、秀夢木楽館で開催されました。
今回は「里山を守り生かす構想」として、失われつつある里山文化を、
若い人たちに受け継いでもらうための、学校のような講習システムを作り、
そこに参加者の思いを組み込むことで、実現しようと言う試みです。
講師の先生たちは、実際にこれを「緑の分権改革」のモデルにするため、
労を惜しまず協力していただいていますし、参加している人たちも、
積極的に意見を出して、熱心に議論が進められています。

いよいよ次回5月9日が、最終的な「プラン発表会」となりますので、
今回は講師の大和田先生から、構想をどのようなものにするのか、
具体的な事例を交えて、短期長期の取り組み方も話していただきました。
中にはまだ公開してはいけない話もあったようですので、控えめに、
構想の大まかな内容と、自分のプランがどのように関われそうか、
それが何を目指しているのか、少し書いておきたいと思います。

先生の構想は、この元気塾の活気をそのまま活かすためにも、
箱ものではないシステムとしての学校を作り、その講習内容として、
伝統的な食文化や茅場の再生、森林地域の資源の活かし方など、
受講コースを作って、南砺市内外の人に参加してもらうものです。
こうした構想は願ってもないもので、実際に僕もやりたかったことで、
四万十川と静岡のOJT参加の後、提出した企画書にもまとめています。
そのときは企画が採用されなかったので、そのままになりましたが、
こうした試みが必要なことはわかっていたので、今回がチャンスです。

まちづくり条例を作るのにも、なぜ積極的に参加したかと言えば、
これからの社会は、巨大な管理システムよりも市民個人が主役となり、
企業や行政も市民と協働して、合意によるまちづくりの必要があるのです。
さらになぜ、合意や協働によるまちづくりが大切かと言えば、
世界資源は有限で、大量消費は生環境を破壊してしまうとわかった以上、
大量消費型ではない、地域の気候風土に合った生活が必要になるからです。
そのためには、今失われつつある手作業の文化を見直して、
新しい技術による再生が不可欠なことは、言うまでもないので、
これを学校システムで実現することは、願ってもないことなのです。

もともと僕のクラインガルテン案は、農的暮らしを求める人に対して、
そのノウハウを得るワンステップとして位置づけ、構想したものでした。
しかし建物を作ることが目的だったわけではないので、南砺市型では、
山間地で増え続ける空き家と耕作放棄地を活かし、整備して、
食とエネルギーの自給地域にすることで、新しい農的暮らしを提案する。
しかし最初から施設を整えることさえ、必ずしも必要ではないので、
学校システムを作って、様々なノウハウを受講コースにすればいいのです。
そう考えれば、今回の学校構想がいかにマッチするかがわかるのです。

僕はどうしても、現代の金融によるお金システムを良しと出来ないので、
なるべくお金に頼りすぎない、自給自立的な暮らしを望むのですが、
その意味でも、なるべく小さな地域による食とエネルギーの自給は大切です。
しかしこうした金融経済に対する、アンチテーゼを前面に出すと、
政府マスコミから金融企業業界までを、全部対立軸にしてしまうので、
それは間違いなので、もっと具体的で身近な提案が必要でした。
そこでクラインガルテンを提案しながら、模索していたと言えるのです。

昨夜も僕は講座に参加しただけで、その後の交流会に出ませんでしたが、
大まかな流れとして、この講座が希望する方向に動いているのは嬉しいです。
「グローバルに考えてローカルに動く」のは、結構難しいことで、
世界を鑑みて大切だと思うことが、地域で受け入れられるとは限りません。
むしろ旧態然の地域では、新しい考えは排除されることが多いのですが、
幸いなことに、南砺市では協働のまちづくりも受け入れられてきましたし、
今回は里山元気塾での取りまとめも、いい方向に進んでいます。
それなら僕は朴訥に、あるべき姿を求めればいいのだと感じています。

世界は大きく変わり、その最先端に南砺市があることを、
僕らは見失うことなく、ベストを求めていきたいと思うのです。