イチゴ会議

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いろんな人の繋がりが、新しい繋がりを生んで、
今月の初めになって、面白い話が舞い込んできました。
誰かイチゴ農園の後継者に、なってくれる人はいないか?
と、自然農をやっている僕らに声が掛かったのです。

なぜ自然農の僕らの声が掛かったか、と言えば、
後継者がいなくなって、閉じようとするイチゴ農園が、
露地栽培で食べ放題もやっている、貴重な農園だったのです。
それは観光組合にとって、大切な観光資源であり、
なくなってしまうと、観光業にも痛手になる。

そこでどうせ継続させるなら、ただ継続させるよりも、
自然農の方が、客に対するアピールにもなるというのです。
興味深い話なのですが、自然農にとっての6月は、
米作りで田植えのピークになるので、引き受けるのは難しい。
だけど米作りをしていない人で、関心のある人を捜したら、
うまい具合に、適任者が何人か手を挙げてくれました。

そこで今日の夜に、その5人ほどが集まって、
具体的にどのようにするか、打合せの会議です。
6時半頃から、ゆるゆると集まって話が始まったのですが、
男3人と女2人で、軽い食事もいただきながら話し込み、
農的生活のことや自然農のこと、運営の見通しなど話しました。

基本的には、今までのイチゴ組合を維持しながら、
イチゴ栽培のノウハウを継承して、運営を続けます。
と同時に、数年後には新しい要素を加えて事業にするため、
行政の補助も受けながら、後継者を育てていきます。

実際にうまく行くかどうか、わからないことは多いけど、
現に組合員の生活を維持してきた、イチゴ栽培のノウハウを、
手ほどきしてもらいながら、次のステップをうかがえる。
そう考えれば、これは大きなチャンスになる話なので、
農的な暮らしを望む人に、うまく活かしてほしいと思うのです。

それぞれに立場も違えば、生き方も違うのですが、
皆さん農的な暮らしをしたい点では、共通しているので、
いろんな可能性を語り合いながら、現実の話もしてきました。
家族がいる人などは、家族の了解が大切になりますが、
家族が同じ思いであるのなら、農ほど素敵な暮らしはない。
だったらなんとか、実現する方向で話が纏まりました。

実際にはこれから、書類的なワークもあって、
何かと行政の支援も受けなければ、難しいのですが、
それもなんとかチャレンジする人がいて、動き出します。
これで順調にいけば、今年の収穫が終わる7月頃から、
新しい後継者による作付けで、イチゴ農園は維持されます。

農業に後継者がいないと言われる、今日この頃、
農的暮らしを望む若い人は、少なからず増えているので、
今が生活を変える、大きなチャンスなのかも知れない。
そう踏み切れるかどうかが、分かれ目になるのでしょう。