よくわからない市議会の対応

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すでに何度も記事にしてきた、南砺市協働のまちづくり基本条例ですが、
昨年の夏にようやく形を整え、市の有識者からなる策定委員会も通り、
12月には市長に提言書が提出されて、その様子は公報にも載りました。
これで年明けには条例案が公開され、市民からパブリックコメントをもらって、
・・・・と思っていたら、いつまで経っても条例案が公開されません。
聞くところによれば、市議会が反対して公開させないのだそうです。
議会はなぜ、有志市民が作った協働のまちづくり条例をいやがっているのか?

この条例案作成に公募で集まった有志市民は、四十数名にのぼり、
僕の場合は、持続可能な循環型社会にしたい!と思って応募しましたが、
自治会の問題や、市の産業のことなど、それぞれ様々な志を持って、
市の将来を活性化させたいがために集まった、市政に熱心な人たちです。
こうした市政に熱心な人たちが、自分たちでまちづくりをしていこうと言う、
民主主義の政治を望む人であれば、誰だって賛成しそうな事なのに、
いったい何がイヤなのか?と思って聞いてみたら、自民党からの通達です。

地方自治や住民参加の流れからは、おやっ?と思う奇妙な通達ですが、
「チョット待て!“自治基本条例”」と題されたパンフレットがあります。
読んでみると、さほどおかしなことが書いてあるわけではなく、
当たり前のことばかりで、僕らの条例は具体的な問題例にも当たりません。
それではなぜ、僕らの協働のまちづくり基本条例がダメなのかと聞けば、
議会がこの条例に合わない条例を作ろうとしたときに、妨げになって、
議会の否定になってしまうから、ダメだということだそうです・・・

なるほどパンフレット表紙には、「議会の否定にならないか?」とある。
なにやらよくわからない、この条例に合わないどんな条例案を作りたいのか?
たぶん具体的に何か合わない条例を作りたいわけでさえなく、ただ単に、
自分たちを抜きに市民で条例案が作られたことが、面白くなかったのか?
そこで自民党の政策通達パンフレットを利用して、条例案を否定したいのか?
あるいは市民ではなく自分たち主導で、条例案を作りたかったのか?
そうでもなければ、南砺市の将来よりも自分たちの身分が大切なのか?

イヤミなことは言いたくないのですが、条例を否定する真意がわからず、
条例案公開さえ拒むのだから、疑心暗鬼にならざるを得ないのです。
それでも「協働のまちづくり」は、市長の選挙公約でもあるので、
まもなく南砺市の各地で、条例の説明会が行われる予定なのですが、
せっかく市民が作った、画期的な市民参加の条例案は一般公開をして、
少しでも多くの市民から意見を聞くことは、民主主義の基本ではないのか?
それさえも拒むのであれば、市議会は市民の方を向いていないのです。
 

(写真は南砺市瑞泉寺山門の龍)