危険な無責任ニッポン!

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今年一番の日本のニュースと言えば、3.11の大地震原発事故で、
価値観が崩壊している大手新聞テレビと言えども、否定はしないでしょう。
特に原発事故に関しては、あまりにもひどい対処対応を見ていると、
この国はいかに国民を蔑ろにした国かが、いやがおうにもわかります。
なぜ日本は、こんなにひどい国になってしまったのか?

どうやらこの国は、最近になってこんな国になったわけではなく、
太平洋戦争に突進した頃から、体質的に何も変わっていないとわかります。
昔は軍事が巨大利権の中心にあって、この人たちが国の中枢を支配し、
勝てないとわかってるアメリカとの戦争に、国民を騙して突進していく。
こうした思考経路の人たちは、今もこの国には国会議員としても大勢いますが、
「駆け付け参戦」を公言して自民党の公認をもらう人もいるくらいなので、
その先は、推して知るべしと言うものでしょう。

そして今の日本では、昔の軍事族に代わって電力族が闊歩し、
この巨大利権が、日本の大手新聞テレビから政治までを支配している。
だからこそ、この国の経済原則である独占禁止法を真っ向から否定して、
今の電力業者が独占事業をすることさえ、法的に守っているのです。
法律によって守られた巨大な利権は、戦前も今も好き放題に国民を騙して、
原発が安心だと繰り返し宣伝することで、原発を建設してきた。
さてその原発が、3.11で安全ではないとわかった後どうなったか?

ウソと隠蔽の上塗りを続け、メルトダウンまで隠して発表せず、
ついには避難しそびれた、大勢の被曝者を生み出したと思われますが、
さらに驚くべきは、それが発覚してさえも誰も責任を取ろうとしません。
この事件の構造は、佐藤栄佐久さんが逮捕されたときと同じで、
「政治は汚いけどマスコミは信用できる」世論というものを利用し、
責任をひたすら当事の政治に転嫁して、自分たちは逃れようとするものです。

原発推進の張本人だった大手新聞テレビが、別のところに責任転嫁して、
福島県で思うように原発建設許可が下りないと、佐藤栄佐久さんを引き下ろし、
福島原発事故原発推進にブレーキが掛かると、菅直人さんを引きずり下ろす。
しかも彼らは決して直接手を下さずに、マスコミを信じる人を踊らせ、
世論を操作することで、まるで市民が望んだことのように彼らを責めたのです。
佐藤さんの件に関しては、下記の樋口さんの講演にも詳しく出ますが、
菅さんの場合は「脱原発」を唱えたことで、首相の座を引きずり落とされた、
この件に関して苦々しく思った人は多く、これはマスコミの犯罪です。

僕らはまず、今の日本がどのくらいひどい国であるかを知り、
どうすれば真っ当な民主主義の社会にできるかを、考える必要がある。
そのためにどうしても必要なのが、犯罪者を野放しにしないことで、
福島の放射能汚染という犯罪に対して、当事者に責任を持たせることです。
すでに何度も書いてきたことですが、日本にヒットラーを蘇らせないためには、
大言壮語の起死回生を唱える英雄に任せるのではなく、市民全員が参加して、
社会的犯罪者に対して厳しく目を光らせ、好き勝手にさせない必要があります。

マスコミがそうした公器の役割を果たさないなら、市民がこれを指摘して、
法を使って彼らの犯罪を守ろうとするなら、法を正しく改正して、
立法議員がやらないなら、選挙で議員に代わっていただいて、
社会的犯罪者を野放しにしない、社会理念の確立が大切なのです。
今も原発事故の放射能で苦しんでいる、すべての人々のために、
瓦礫の処理や除洗処理、生活復興の対策が必要なのは言うまでもないけど、
戦時中のように同じ過ちを繰り返させないためには、責任者が責任を取って辞め、
同じ思考による過ちを繰り返させないよう、断ち切る必要があるのです。

日本の各地で、同じように思っている人がどのくらいいるのか、
僕はそれを知る術もありませんが、ネット上を見れば少なくないことがわかる。
そして多くの本物の知識人たちは、今もマスコミに惑わされることなく、
様々な言論活動を続けておられることを、心強く応援せずにはいられません。
今日は最後に、Ustreamで見られる樋口恵子さんと金子勝さんの講演を、
ご紹介して、終わろうと思います。

脱原発でひらく新しい日本」
http://www.ustream.tv/recorded/18889611