仲むつまじく

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今月に新婚旅行も兼ねて、日本を訪問されたブータン国王夫妻ですが、
被災地福島や、日本仏教の代表的な観光地である京都などを回られました。
東京の慶応大学では、国民総幸福量GNHを世界に広めた功績などを称えて、
名誉博士号などを授与され、講道館では柔道の黒帯も授与されています。

それにしてもこのお二人、ジグメ・ワンチュク国王とジェツン・ペマ王妃は、
いつも仲が良さそうで、こうしてどこでも手を繋いでいらっしゃる。
今日の写真は福島で、被災した避難民もいる小学校での歓迎会でのものですが、
やっぱりこうして、手を取り合って仲むつまじくされているのが印象的です。

当たり前のことなのですが、ブータンは敬虔な仏教国だと聞けば、
日本人の感覚では、堅苦しいイメージを抱いてしまうのが間違いのようで、
家族が仲良く暮らすのは、たぶんどんな宗教でも望ましいことでしょう。
しかし日本人は、こうした公の場所で絶対に手を繋いだりはしない。

どうやらこうした感覚は、儒教に独特なものかなとも思うのですが、
その所為か、今でも儒教の盛んな韓国と日本では男女差別も続いています。
国連統計をはじめとする多くの指標において、日本と韓国は男女平等値が低く、
社会的な待遇格差は、最下位を競うことさえ珍しくはないようです。

先日は南砺市井波の「えんかふぇ」で、オーストラリアからの客を迎えたとき、
その夫婦がずっと寄り添っていて、仲むつまじそうなのを見ていた若い人が、
みんなでしきりに「うらやましい」と言っていたのが、不思議に聞こえました。
日本ではなぜ堂々と手を繋いだり、肩を寄せ合ったりしないのでしょうか?

おまえはどうなんだ?と言われれば、僕は結構気にせず手を繋いだりしますが、
それでも人の視線が気になるときは、どちらからともなく手を外してしまいます。
人に恥じることは何一つしていないのに、どうして人目を憚ってしまうのか?
どうやらこのあたりにも、日本人の女性差別意識の根元がありそうです。

しっかりと仏教の教えを守って、祈りや挨拶を大切にする国王夫妻が、
こうして人目を憚らずに手を重ね、仲良くしている光景を見るのはいいもので、
僕らもなるべくこのように、仲良いことの幸せを体現して生きたいものです。
老若男女、特に絆の要である女性たちは、大切に手を取っていきたいですね!