~三井マリ子さんと話そう~
今年のEフェスタで、メインイベントのゲストとなる、
三井マリ子さんと意見交換するワークに、参加しました。
二十数名ほどの参加者でしたが、皆さん熱心な人たちで、
前半1時間のお話を聞いてからの、後半1時間の意見交換は、
時間をオーバーしての、熱い議論が続いていました。
三井マリ子さんと意見交換するワークに、参加しました。
二十数名ほどの参加者でしたが、皆さん熱心な人たちで、
前半1時間のお話を聞いてからの、後半1時間の意見交換は、
時間をオーバーしての、熱い議論が続いていました。
前半の三井さんのお話は「関係ないとは言ってられない!」
と題して、1946年のエレノア・ルーズベルトの演説から、
国連女性会議や、差別撤廃条約の経緯が主な内容でした。
エレノアの演説から4ヶ月後に、国連女性の地位委員会が開かれ、
1979年には、第一回の国連世界女性会議が開かれている。
そして第二回目の会議において、女性差別撤廃条約署名式があり、
その後多くの国々で、この条約が署名されていったのです。
この条約は日本も署名してるのですが、日本の事情として、
1:教育制度の性差別(女子だけの家庭科)
2:国籍法の性差別(父系優先主義)
3:雇用の女性差別を禁止する法がない。
などのために、批准までに5年もの年月が掛かります。
そして1985年に、ようやく準備が整って批准されている。
さらにこの条約は、オプションの議定書を持っており、
このオプショナル議定書が日本で採択、批准されたならば、
A:個人通報制度 B:調査制度
などによって、大幅な問題の改善が期待されるものです。
ところが政府は、頑なにこの批准を拒んでいます。
拒む理由は、批准すると困ることがあると思うからで、
男女平等でない政治が行われている、証でもあるのですが・・・
三井さんのお話が終わり、質疑応答と意見交換の時間となって、
次々に様々な意見が飛び出し、活気のある話し合いになったのです。
それではこの議定書の採択に向けて、僕らは何が出来るか?
そもそもなぜ採択されないのか? と議論が盛り上がりましたが、
なぜ採択されないのかに対しては、厳しい見通しが飛び交いました。
実際に男女は平等に参政権がありながら、なぜ女性議員が少ないのか?
実はここに、日本の男女平等を阻む何かが潜んでいそうなのです。
なかなか難しい日本独特の事情もあるので、一概には言えませんが、
昨年は女性差別撤廃委員会から、日本政府への指導的所見があり、
特に(Ⅰ)結婚年齢の性差別、女性だけの待婚期間、同姓の強制を廃止し、
あるいは(Ⅱ)雇用と政策決定に暫定的特別措置を取るように言っている。
これは2011年7月を目標にしており、また来年は日本代表が、
この国連機関の委員になることが決まっていることなど、
さらには国内事情でも、政権交代があり市民活動も活発化しており、
確かに機運は熟している!と思われるフシは大きいのです。
差別を無くすための暫定的特別措置として有効な、クオータ制などは、
僕自身は、単なる女性差別撤廃以上に大きない意味を持つと思っています。
それは行き詰まった政治(例えば経済成長一辺倒)に対しても、
違う価値観で(例えば目前の弱者を優先して助ける)を導入するには、
経済的合理的な視野ばかりでなく、命を大切にする女性的視野が欲しい!
そこに女性的な価値観が、大いに役立つだろうと考えるからなのです。