次の市議会選挙では!

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南砺市議会の、新しい議員会派である「なんと市民の会」が、
市内のあちこちで、市民との対話集会を始めています。
その5回目が、井口の椿館で開かれたので、参加してきました。
僕自身は2回目の参加ですが、およそ20人ほどの出席者で、
井口の人に限らず、積極的な意見が次々に飛び交っていました。

今回の対話テーマとしては、
(1)議員定数と選挙区制について。
(2)3月定例会各議員の質問事項。
(3)南砺市の医療についてパート1
(4)その他
となっていましたが、冒頭(1)にある議員定数の議論では、
多くの参加者から次々に意見が出て、これを1時間ほど話をしました。
その内容が、これからの南砺市を左右する重要事項と思われたので、
今回は特に、この選挙制度改革について書いておこうと思います。

まず多くの合併した市町村の例に漏れず、僕らの南砺市においても、
新しい市の人口に見合った議員定数が求められ、経費削減と合わせて、
大幅に議員定数を削減する案が、これから議会で検討されます。
まずその定数を、現状の30人から何人にまで減らすか?
そして選挙区も、今は合併前の市町村毎に分けてある選挙区を、
次の選挙からは一つの大選挙区制にする案が、有力になっている。

そこでこの黒板を見ていただくと、わかりやすいのですが、
まず議員定数を、現状の30から18案、22案、24案とあって、
さて「少なければいいのか?」と疑問視する声も挙がったのです。
「議員の数でなく、質はどうなのか?」「議員の役割は何なのか?」

実は南砺市においては、田中市長の政策として地域分権が始まり、
各地域の自治会に、予算割り当てと行政パイプ役を置いて、
地域毎の懸案事項は、地域に任せようとする流れがあるのです。
すなわち、昔からの地域の代表であった議員の役割は終わりを遂げ、
新しい役割として、地域だけでは収まらない市全体の課題に取り組む、
そんな議員を必要とする、市議会に変わろうとするわけです。

そのために、今までの地域ごとに別れていた中選挙区制を改め、
市全体を一選挙区とする、大選挙区制に変わる必要もあるのです。
問題は、そうした一地区のことに囚われないで市全体のことを考えられる、
広い視野を持つ議員が選ばれるには、定数をどうすればいいかと言うこと。
もしも定数を少なくしすぎて、新しい考えの人が当選しにくい、
集票基盤の強い、古い考えの人しか当選しない議会では困るとの考えです。

そこで改めて重要になってくるのが、現在検討中の住民自治基本条例で、
この条例の中に、議会の役割をいかに明確に出来るか!がカギになります。
実際に次の市議会選挙は2012年の秋になるので、その頃には、
新しい選挙制度と、住民自治基本条例が出来ていることになります。
ここで地縁に利益誘導するのでない、南砺市全体の課題に取り組む人を、
いかにして市議会議員にすることが出来るか?と考える必要があるのです。

そうすると、問題は議員定数よりも、市の課題に対する情報公開と、
課題に対する市民の意識を高め、議論を盛り上げていくことだとわかる。
住民自治基本条例は、次年度に原案をまとめて、11年秋には法案を提出し、
これが次の選挙、曳いては未来の南砺市を形作っていくことになるので、
今僕らが取り組んでいる住民自治基本条例を、市民協働で作ることが、
いかに大切か、同時に、市民意識の向上がいかに重要かがわかるのです。

南砺市議会の他の議員たちは、この現実をどう受け止めているのでしょうか?
今のところ市の行政職員も、田中市長ほどに協働を考えているわけでもない。
そして市民は?と考えると、政治に関わることを避けているフシがある。
しかし民主政治とは、もともとあらゆる市民が参加するものなのです。

さて、南砺市の未来を決定づけるかも知れない、これからの2年間、
少しでも多くの人が参加して、活発な議論が広がりますように、
それぞれの人が、それぞれの場所で、考えていくしかないのです。