「イントゥ・ザ・ワイルド」

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去年ロードショー公開されたときに、友人から薦められて、
見たいと思っていながら、最近まで見られなかった作品です。
最近では流行らなくなった、純粋な気持ちを貫く青年の、
大学を卒業と同時に家を出て、一人で長い旅をする物語。
自分が何者であるかを見出すために、しがらみの全てを絶ち、
親からもらったキャッシュカードさえ、拒否して棄てていく。

こうした無一文からの旅は、昔は当たり前だった気がするし、
僕自身も、大学に在学中から一人旅をするようになって、
そのまま20代は、就職も就職活動もしないで旅を続けました。
だからこの映画の物語は、まったく違和感が無いどころか、
昔の自分を思い出しながら見ていた部分も、結構あったのです。
旅の先々でバイトをしながら、次の旅へ繋いだのも一緒です。

そうやって一時的に滞在すると、知り合う人との繋がりから、
そのまま長く、腰を落ち着けてもいいような気がするときもある。
特に親しくなった女性がいると、そのまま居たい気もしたけど、
この物語の主人公と同じで、やっぱり先へ行きたかったのです。
それでも僕の場合は、一度も寒いところへは向かわずに、
ずっと軽装で、荷物が少なくて済む南を目指していましたが。

10年間ほど旅をして、どんな場所でも生きる人間を見て、
それでは自分はどのように生きたいのかを、ずっと考えました。
映画の主人公も寡黙ですが、僕もあまりしゃべらなかった。
一人旅の間は、自然そのもの、人間そのものに向き合うので、
言葉では、何を言ってもうまく表現できない気がしたものです。
うまく言葉に出来ないから、家族とさえ音信が途絶えたりする。

僕の話ではなく映画の話をするなら、一番の違いは彼が死ぬこと。
お気に入りの廃バスに住み着いて、さらに遠くへ行こうとして失敗。
まるでその挫折を象徴するように、間違って毒性植物を食べる。
僕もメキシコの田舎町で、高熱を出して倒れてしまったことがある。
三日間ほど高熱でうなされながら、安ホテルのベッドで死を考えた。
あれが彼のように、誰もいない廃バスの中だったら死んでいた。

それでも僕は生き延びて、どうしたわけかいまだに生きており、
様々な人に迷惑を掛けながらも、自由に人生を過ごしているのです。
この映画の主人公は、死んでしまったから物語になったとすれば、
生き続けることは、不純で?日和見で、怠惰なことなのかもしれない。
でも僕は生きながらえながら、それもまた面白い!と思うのです。
死んだ彼も生き延びた僕も、やっぱり自由を選択して生きたのです!

なんだか、映画の話なのか自分の話なのか、
ゴチャゴチャになってしまいましたね!(^^;)
映画情報は、どこかほかのサイトを見てちょ!



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