弱きを助け、強きをくじく

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最近になって、なんとも悲しいニュースが流れています。
町中で堂々と在日朝鮮人を誹謗中傷し、集会を開いている、
在特会在日特権を許さない会)のことも気掛かりですが、
こちらは政治家と政治団体のことですから、まだいいのです。
それよりも残念なのは、朝鮮人学校に対する嫌がらせです。

先週の12月4日金曜日には、京都の朝鮮人学校に人が集まり、
子どもたちを脅すような暴言を、スピーカーで叫び続けました。
それに対して日本の警察は、取り締まることが出来ません。
http://corea-k.net/date/000.wmv
警察にも届け出て許可を得た集会だから、取り締まれないのか?

だけどこれが、普通の日本の小中学校で起きていたらどうなのか?
学校に向けてスピーカーで街宣する人がいれば、取り締まるのでは?

昨日は国連の定めた人権デーでしたが、こうしたニュースは、
決してマスコミでは取り上げずに、公式行事だけが紹介されます。
在特会の人たちの主張どおりに、在日外国人の人権は認めないのか?
しかも彼らは、在日の人を攻撃する材料として拉致問題を取り上げ、
在日朝鮮人への誹謗中傷と一緒に、横田めぐみさんを返せ!と叫ぶ。
これを言われると、黙れ!と言えない雰囲気になるのも事実です。

しかしこんな子どもたちの人権を無視した嫌がらせはいけないので、
いったい彼らは、どんな考えで在日の人を誹謗中傷するのか考えました。
そこには確かに、パレスチナ人を追いつめて平気なシオニストと同じ、
人種主義のようなものがありそうですが、これが実は少しおかしい。
もともと日本人には、勧善懲悪以上に男伊達の気風があって、
「弱きを助け強きをくじく」方が、考え方の本流なのです。

正しければいい!のではなく、弱きを助けて強きをくじくとは、
「強いとは何か」の本質を見極めた洞察でもたらされた知恵なのです。
今では流行らなくなった「侠客」って男伊達が示すのもそれで、
強さを嵩に横暴を振るうものを挫き、弱いものを助けるのを善しとする。
高倉健の任侠ものだって、その心意気故に人気があったのでしょう。

それが現代では、自分が勝ち組になりたい一心で人を押しのけ、
ちっぽけな正義感を振りかざして、弱い人たちを平気で攻撃する。
まるでアメリカの正義漢のような人たちが、増えてしまったのかも。
弱者を攻撃して平気な「似非日本人」ではなく、もっと素朴に、
弱きを助け強きをくじく心意気を持って、男伊達を生きたいものです!

写真は、かつてスクリーンで大人気を博した銀幕の侠客、
日本の代表的スターでもあった、高倉健藤純子が共演した、
「緋牡丹博徒 花札勝負」(69年公開)の1シーンです。



この映画「緋牡丹博徒 花札勝負」は、↓今もDVDで販売されています。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00008KKVD?ie=UTF8&tag=isobehon-22