頭上に蜂の巣!

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このところ、気持ちのいい秋晴れが続いているので、
秋の農作業も、とどこおりなく順調に進んでいるのですが、
先日、一つの問題が起きて、検討しました。
現在脱穀機を動かしている作業小屋の、ちょうど作業の頭上に、
蜂の巣が出来ていることがわかり、駆除しようと言うのです。

どうやら8月頃には出来ていた蜂の巣ですが、
比較的おとなしい、アシナガバチだってこともあり、
ずっとそのままにしていたら、次第に大きくなったのです。
いよいよ脱穀の準備をする段階になって、
頭上に蜂の巣があることを、心配する人も出てきて、
蜂の巣を駆除するかどうか、検討課題になったのです。

だけど誰に聞いても、この巣の蜂に悩まされた人はいません。
いつも何かしている蜂たちは、屋根の合わせ目から出入りして、
小屋の中を飛び回ることもなく、普段は存在も忘れています。
そんな蜂を、駆除する必要がどこにあるでしょうか?
人の生活圏に蜂が巣を作れば、駆除した方がいいとの考えは、
必ずしも生活実感から来たものでさえありません。

現代に暮らす多くの日本人は、危険回避に敏感で、
安全・安心と言えば、周囲から危険を無くすことだと考える。
様々な生き物だって、いつどんな害をなすかわからず、
人間社会に出てくれば、駆除されるのが当たり前になりました。
人が暮らす町中にいるのは、管理されたペットだけなんて、
なんだか、命にとっては、窮屈そうに世界です。

人間自体だって、こんなコンクリートや人造物の中で、
本当に気持ちよく暮らせているのか、疑問に思ってしまいます。
それは田畑の農作業での、害虫駆除にも言えることで、
多少の被害は当たり前というか、虫だって生きているので、
様々なものを食べて、それが時には害虫とされてしまうのです。
でもね、どんな生き物にもそれぞれの役割や存在意味がある。

自然農をしていて、以前と大きく違って感じ始めたのが、
命あるものに対する共感と、執着しない心かも知れません。
なかでも社会通念や常識とされる多くのことは、
実は誰かの利害に都合良く、教え込まれたことだったりする。
もっと自然そのものを感じて、気持ちよく生きたいです。

と言うわけで、共存共栄を思い、
蜂の巣は、今も小屋の頭上に陣取っています。
「コンクリートより命を優先!」
鳩山さんの心意気、実現してくださいね~!