地方から国を正す気運

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永田町の常識は国民の非常識!と言われて久しいですが、
こうした状況に業を煮やした人たちが、動き出しているようです。
今回は宮崎県の東国原知事が、総裁候補を条件に国政に出る!
と言ったので、県知事は踏み台だったのか?なんて言われていますが、
彼の要求をよく吟味してみると、その主張は筋が通っています。

彼はもともと地方自治のために、国政の体質を正そうと考えて、
全国知事会でも、そうした方針をまとめて、国に要求してきました。
だけど国は、与野党含めてまったく動く気配がありませんでした。
いくらか国民受けするような政策を組み入れても、実質は骨抜きにされ、
いつも抜け道ばかりで、政治家や官僚を太らせるばかりだったのです。
そこで彼は真正面から、地方分権を求める知事会の要求をマニフェスト化し、
それを最後まで確認する立場としての、総裁候補の座を求めたのです。

こうした発言対して、自民党内はもちろん野党にも反発があって、
知事の任期を一期も努め終えずに、国政に転身したいとは何事か!と、
中には自民党内から「顔を洗って出直してこい」類の発言もありますが、
東国原さんは、そのくらい言われることは当然覚悟していたでしょう。
何一つ改革できない自民党こそ、下野して顔を洗ってくればいい!とまで、
はっきり反論するのは、それなりの覚悟があるから言えることなのです。

その本気度が伝わるにつれて、自民党議員にも発言を擁護する人が現れ、
古賀選対委員長も、彼に出馬要請したことを後悔していないと言い切ります。
この流れを受けて、武部、中川、などの改革派とされていた人たちが動き、
橋本大阪府知事や中田横浜市長などの自治体首長も、新しい動きを見せる。
これらは明らかに、今までの与野党の構図や与党内の権力継承とは違い、
中央集権と地方分権地域主権の戦い!と言えるものかもしれないのです。
だとすれば、これはもう単なる政党間の主権争いではないのです。

こうした流れを、古賀さんはどこまで事前に考えていたのか?
これで一気に自民党の人気を上げることが主眼だった、とは考えにくいし、
長年政界の中枢近くにいた彼は、独特な嗅覚で東国原さんに何かを感じ取り、
国民が求めているものに近づこうと、本気で考えたのかも知れない。
そう思ってみれば、東国原さんの本気度が知れるにつれて、他の政治家が、
これは捨てておけない、新しい動きに繋げたいと思うのもわかるのです。

さてこの顛末、この先どう動くかはなかなか難しいものがあります。
それでも、この国が抱える大きな課題の一つである地方分権地方自治が、
にわかに次の国政選挙のテーマとしてクローズアップされるのは嬉しい♪
このさき何がどう転ぼうと、彼の本気は多くの人を動かすだろうし、
古賀さんは、意図的にか直感的にか、それを感じ取っているのでしょう。
次の衆議院選挙で、何を選択肢として立候補者を選ぶか考えたとき、
政党、個人を超えて、地方分権地方自治が前進すれば、目出度しです!