タヌキと仲間

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今でも時々、自然農の案内などで使わせていただいている、
このお気に入りのタヌキ絵は、まみあなの満理さんが書いたもので、
まみあな地域通貨の「まみな券」のデザインにも使われていました。
その満理さんも、今は一児の母となって、山裾に暮らしています。
同じ南砺市内でも、距離的にはかなり遠くて、頻繁にはいけませんが、
たまに訪ねていくと、なんとも牧歌的な暮らしが気持ちよさそうです。

今回は女性の自然農仲間と、食材を持って昼食をしに行きました。
去年夏の豪雨被害が、いまだに復旧していない箇所があちこちにあって、
今さらながらに、当時の被害の大きさを思い出さずにはいられませんが、
そんな中でも、集落の人たちは元気に日常生活を取りもどしています。
集落で一番若い彼女も例外ではなく、家の前でいろんな野菜を植えたり、
ネズミ対策に実家の猫を連れてきたりと、知恵を絞って暮らしていました。

ようやく一歳半になった大ちゃんも元気いっぱい、珍しい客を迎えて、
興奮したせいか、眠そうになってもなかなか寝ないで頑張ります。
むずがって泣くは喚くは、たまにのことならそれも可愛いのですが、
毎日朝から晩まで一緒にいるお母さんは、やっぱり大変だろうと思います。
みんなであやしたり、すかしたりしながら、昼食はたっぷり野菜を水煮して、
持ってきたエゴマを擦って、柿酢味噌豆腐合えをかけていただきました。
いやあ、これが美味しいのなんのって、写真撮るのも忘れて食べちゃった!

近くにもう一人、比較的最近になって自然農を始めた中西くんがいるので、
みんなで激励に?押し掛けて、もともと農家の広い田畑を見せてもらいました。
まだ自然農3年目ほどですが、頼成の8人分を合わせたほどの広さを、
ほとんど一人で全部やっているのだから、若いパワーで頑張っているのです。
その彼の一番の悩みは、生計を立てるだけの収入をどうするかってことで、
これだけ広い土地で農作物を作りながら、生活費を賄う収入が得られません。
おかげで彼は、今年の春には携帯電話も解約してしまいました。

僕も自然農をして暮らしていると言っても、自然農だけでは収入にならず、
月々に必要な生活費7万円の半分以上は、稼いでいた頃に蓄えたお金なのです。
これから新しく自然農を始める人に対して、税金や情報、車代をどうするか、
実際問題として、何らかのノウハウを持っていなければなりません。
僕が記事を書いているブログ環境だって、お金がないと使えないわけですし、
こうして会いに行くには、車を使う経費だって維持しなければなりません。

僕がマネー経済に対して強い反感を持つのは、新しい時代を見据えた上で、
よりよい社会を求めて、よりよい環境を求めて努力する人が、不利益を蒙る、
こんな社会ではいけないと思うから、金融マネー経済を批判的に捉えるのです。
おカネがおカネを産んで蓄えられた巨大マネーが、開発で自然環境を破壊し、
その利権確保に軍事力行使の戦争も厭わない価値観に、NOと宣言するのです。
もっと穏やかに、気持ちの良い自然を大切に暮らせる社会を望むのです。