団塊世代の人たちへ!

相模原市議会をよくする会の、赤倉さんと話をしていたときに、
今心配していることの一つとして、後継者がいないことを挙げられた。
一緒に活動する仲間は70代以上の人ばかりで、60代がいない。
40代50代は、まだ家庭での子育てが終わっていないだろうし、
20代30代では、自分の生活基盤さえまだ確立していない。
したがって、市民活動に一番適しているのは60代のはずなのに、
その年代の人が、ちっとも一緒に活動をしてくれないのだそうです。

そう言われてみれば、僕が今活動している市民活動の参加者も、
70代80代で頑張っている人がいる割に、60代の姿が見えない。
また僕らの年代から下では、結構頑張っている人が多いのに、
どうして60代の人たちは少ないのかと、少々不思議に思いました。
今や年代別の人口を見ても、60代は決して少なくないどころか、
絶対数においてさえ、10代の子どもより多いかも知れないのに、
彼らの姿を市民活動の場で見ることは、不思議と少ない気がします。

それではこの、団塊の世代と呼ばれた大量の人たちはどこにいるのか?
どうやら彼らはこぞって、趣味の世界に生き甲斐を感じているようです。
蕎麦打ち、菊作り、山野草、庭造り、それが悪いわけではないけど、
現代社会が抱えている自然環境の破壊や、子どもたち環境の荒廃などは、
彼らが先頭を切って行った、経済開発による暴挙だった側面もある。
20年前には誰もそうとは知らずに、言われるままに働いたとしても、
結果として、新しい世代が生き続けられるかどうかもわからないまで、
破壊されてしまった地球環境を、いったいどう思っているのか?

彼らはちょうど、自分の孫たちを可愛がる年代でもあるでしょう。
愛らしい幼子たちを、目の中に入れても痛くない!と言いながら、
だけど子どもたちの未来が失われつつあることに平気なのでしょうか?
団塊の世代は数も多く、総じて資産もあり、人生経験もあるのだから、
彼らこそ、自らの判断と行動で社会を変える原動力となるはずなのに、
自分の居場所がないとか言いながら、趣味の世界ばかり求めている。
すでに人生の何たるかを知って、自分より孫が可愛いなら尚更のこと、
もっと覇気を持って、新しい社会を創るために動いて欲しいのです!

行政があまりにずさんなために、年金問題社会福祉を取り上げて、
自分たちを犠牲者と、思い込んでいる60代がいるかもしれませんが、
今の社会の一番の犠牲者は、これから生まれてくる子どもたちだし、
僕らはそうした不幸が少しでも軽くなるように、力を尽くしたい!
民主主義の国で、社会がどうあるべきかを決めるのは有権者なのに、
このままでは子どもたちの未来を無くすような社会にしておいて、
どうしてこれを是正する活動に、自ら動こうとしないのか不思議です。

この記事を読んで、不快に思われる団塊世代の人もいるでしょう。
だけど、どれだけ不快に思われようと、あなた方の力は大きいのです。
あなた方が若かった頃は、自分で未来を切り開けたでしょうが、
今の若い人たちには、それほど多くのものは残されていない上に、
数の上でさえ劣性で、小さく傷つきやすくなっているのだとしたら、
新しい可能性を求めて頑張っている若者に、あなたの手を貸してほしい。
団塊の世代のあなたがたは、実は誰よりも力があるのですから!

蕎麦打ちが好きなら打てばいいのですが、その時間のわずかでも、
民主主義によって社会を変える運動に、力を貸してほしいのです!
まったく新しい社会の扉を開く、手助けをして欲しいのです!