変化する社会の「女と男」

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NHKスペシャルで「女と男」をやっていました。
3回シリーズで、まだ1回目を見ただけですが、
今まで漠然と思っていたことが、まとめられており、
実にわかりやすくて、興味深い内容になっていました。

男と女は、なぜ惹かれ合って恋愛をするのか?
基本的には、長い人類史において子育てをするときに、
より有利な相手を選んできたことが根底にある。

つまり男にとって、恋愛対象となる女とは、
健康で子どもを産み育てるのに都合がよい相手なので、
脳内では主に視覚野が働いて、外見で相手を選ぶ。
だけど女の場合の恋愛対象は、身籠もって出産し、
子どもが手を放れる3年間の間、自分を守ってくれる、
誠実さの継続が大切なので、記憶野が活発に働く。

男は外に向かって、敵と戦って撃退する役目を持ち、
女は内に向かって、家族を纏める役目を持っていた。
これが長い人類史において、女と男の役割だったとして、
現代はもう、そのままでは収まらない関係になっている。
新しい時代の男女は、子育てだけをしているわけでなく、
二人で過ごす時間が飛躍的に多くなってきている。
そのとき、人類史的な男女の感情の違いを克服できないと、
男女には大きな誤解が生じて、諍いになるというのです。

考えてみれば、産業革命あたりから関係が変わり、
男は家族として家にいる時間が、次第に少なくなって、
会社や経済社会の中で、闘争的に生産力を上げてきました。
そうした役割を担うのに、適していたとも言えますが、
同時に家庭的な感覚を失ってきたのも、たしかでしょう。
こんな状況下で、やがて女の社会進出が始まったので、
女はかつてない不利な条件下で働かされました。

ところが時代は進み、現代では拡大生産が見直されて、
家庭的な循環型の生活が、人生の主役に躍り出てくると、
今度は男が、家庭進出をする必要がでてきたのです。
相手を撃退して、自分を有利にすることが大切だった、
そんな社会関係から、全体の調和が大切な家庭関係へ!
今度は男の変化が、求められる時代になっているのです。

不器用な男にとっては、なんとも切ない話ですが、
仲良く調和を大切にする女の感覚は、克己心が乏しく、
すぐ闘争的になる男の感覚は、何かを達成する能力がある。
何ヶ月もかかる有人火星探査計画で、乗組員を検討したとき、
女ばかりでは無難な判断ばかりで、積極的な行動ができず、
男ばかりでは競争心でムチャをするから、危なっかしい。
結局は男女混合のチームこそ、バランスのいい活動ができる!
と結論づけているのは、納得できる話ではありました。

新しい時代の家庭円満のコツは、男が変わること。
自分のパートナーと戦うのではなく、理解し合えるように、
自己主張ではなく、相手を知ろうとして対話すること。
女にとって当たり前のことが、男はまだまだ難しいのです。


写真は、今年も送られてきた年賀状の家族写真。
筆無精の僕は、返事も書かずに申し訳ない!<(_ _)>