新しい世界観と女たち

イメージ 1

世界の医療団」からエチオピアに派遣されて、
医療活動中に、武装集団に誘拐された赤羽桂子さんが、
先週になって解放され、13日に帰国されました。
それではなぜ誘拐されて、どうやって解放されたのか?
ここにも新旧の価値観の交代が、あったのかもしれません。

医療の遅れで、子どもたちが感染症の犠牲になっている、
そんなエチオピアへ、少しでも手助けしたいと考えて、
赤羽さんは、医療支援のボランティア活動に参加したのです。
普通に考えれば、そんな人を誘拐してなんの利益があるのか?
それは最終的に、身代金を手に入れることしかありません。

古い価値観であれば、人命には代えられない!ってことで、
誰かがお金を出すことでしか、解決しなかったのでしょうが、
今回の事件では、身代金は支払われなかったと言われます。
それではどのように解放されることになったのか?

僕は当事者ではないし、まだ詳細は明らかでありませんが、
伝わってくる情報だけでも、繋がって見えるものがあります。
それは誘拐犯が、最初は政治目的の要求をしたと伝えられ、
いわゆる強盗団では無いという事実から、考えられることで、
彼らが守るとする住民に対する、医療活動の必要性です。

お金で解決すれば、この一件は早く解決したでしょうが、
武装集団にお金を支払ってしまえば、また武装が強化される。
それでは本来の目的である、住民を救うことになりません。
だけど武装集団が、誘拐に政治目的を掲げるのであれば、
支配者が自由に使える富としてのお金は出せないNPOでも、
無償の医療活動の大切さで、説得する余地はあったはずです。

もちろん、何ヶ月も掛けてそうした交渉を揺らぎなく進め、
古い価値観のお金にしがみつく、旧勢力の人を説得するのは、
簡単ではないし、失敗すれば人的被害が出ないとは限らない。
それをねばり強く交渉したスタッフには、敬意を示しますが、
成功した背景には、新しい世界の価値観があるのだと思う。

今や世界中の苦しむ人たちの所に、市民による救いの手が、
NGOやNPOや、慈善団体やグループの手が伸びています。
かならずしも自分たちの生活に余裕があるわけではないのに、
それを幸せと豊かさの証として、活動し続けているのです。

敵を倒そうとするのではなく、手を取り合おうとする、
こうした活動に、多くの女性が積極的に参加していることも、
勝者になろうとする旧社会とは違う、新しさが見えるのです。
勝つよりも助け合うことで、みんなの成長を目指そうとする、
こんな価値観による社会を築く主人公は、女性なのです!

世界中で、政治が利権争いでしかなくなっている今、
新しい時代の男には、影のサポート役が似合うかも♪