人間として

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この数年は、毎年恒例になっているのですが、
晦日に、近くの寺で、蕎麦のふるまいを手伝いました。
除夜の鐘を突きに来た人に、年越し蕎麦を出すのです。
終わって家に帰るとき、今年は日本酒も一本いただきました。
その後の正月三ヶ日のあいだ、一度も外出しませんでした。

寝正月というわけでもなく、この時期は寒いですし、
除雪するほどの雪もないので、本を読んだり、テレビを見たり、
こうしてPCの前に座って、なんやかやとやっています。
以前だと、運動不足にならないように泳ぎに行くとか、
家の中でも少しは、生産的なことをしたものですが、
今年はなんだか、そんな必要も感じないでぼんやりしてる。

ニュースでは、失業者やホームレスが取り上げられて、
お決まりのパターンで、景気を良くしろ!と叫んでいる。
現在ある金融経済構造のままでは、いくら経済が拡大しても、
貧富の差は無くならないことは、ほとんど問題にされない。
あるいは、新しい経済構造がどうあるべきかの提言もない。
それでいて、政府は膨大な借金だけを、さらに膨らませていく。

イスラエルによるパレスチナへの侵攻が、再び始まって、
またも大勢の市民が、戦火の下を逃げまどう状態でいるけど、
これに経済的に手を貸す列強大国は、羞恥心のかけらもない。
世界でこれだけ戦火が広まり、破壊活動に携わる人がいて、
彼らは食料生産をしないのに、飢えもせずに食べている。
この世界のどこかにには、食料が有り余っているのだろうか?
そうであるなら、飢えている人々に分け与えられないのは何故?

そんなことを考えながら、酒を飲んで過ごしていると、
人はもう、これ以上の生産拡大をしなくていいだろうと思う。
破壊活動にしか使えない、武器の生産に使われる資源や労力を、
全部農作業に回せば、全部自然保護に回せば、問題は解決する!
「すべての武器を花に!」ってのは、難しいとしても、
「すべての武器を農機具に!」なら、実現できるのでは?

日本には資源がないので、海外に依存しなければならない!って、
唱えている人が多いけど、これもプロパガンダの嘘でしょう。
太陽光、水力、風力、波動、地熱、バイオなどを合わせれば、
日本ほど豊かな自然エネルギーに恵まれた国は、少ないのです。
この国土で、自然農による食料生産で食の自給ができることは、
農水省のお役人の試算でさえ、ほぼ明らかになっていますし、
今では国内の全電力さえ、自然エネルギーで賄える技術がある。
それをやらないのは、既得利権を守るためにほかならないのです。

日本人はもっと自信を持って、国内の構造転換をすべきでしょう。
貿易による経済拡大よりも、バランスシートをしっかりさせて、
より小さなエネルギーで、より多くの人が利益を得られるように、
そしてトータルバランスとして、循環を超えないようにするのです。
自然農と自然エネルギーによる、自給自立型の地域を各地に育て、
それぞれの地域に合った循環型のシステムを、海外にも輸出する。
こうした輸出であれば、貧富の差を生むことなく豊かになれる。
さらには、略奪型の豊かさからも脱却できる道なのです。

年末の週間天気予報では、ずっと雪マークだったのに、
実際にはほとんど雪が降らず、今は太陽の光が降り注いでいます。
北陸地方はもう豪雪地帯ではなくなって、雪の量は減っている。
これを温暖化だとか、それは嘘だとか議論する人もいるけど、
人はもっと選択的に、将来どうありたいかを語る能力があるのです。
問題の多い成長型よりも、少ない循環型社会への転換を望みます!

(※ 写真は、陽光に溶けた屋根雪が、ずり落ちてきたところです!)