芸術文化学部の学生たちと

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しばらくぶりに、シャキット富山35の定例会に出席したら、
その後に「まちづくりNプロ」が、学生との話し合いをするので、
参加してみないかと誘われて、そのまま顔を出してみました。

僕もいちおうNプロメンバーなので、Nプロから6人が出席して、
学生というのは、富山大学芸術文化学部の一年生が5人でした。
ゼミで街作りのデザインを考えるうちに、自転車に目を付け、
ネットやアンケートで、自転車の可能性を調べていたのでしょう。
調べた内容をもとに、僕らに聞きたいことがあるとのことでした。

そこでまず、学生が調べてまとめた内容を報告してもらうと、
自転車利用に関する意識として、4種類の特徴が報告されました。

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(1)適正な行動範囲について。・・・11件
  ○半径5キロくらいが実質的な行動圏と考えられる。
  ○それ以上は困難なので、公共交通網との連携が必要。

(2)自転車を使う環境について。・・・5件
  ○道路に段差などがあって、通行しにくい箇所が多い。
  ○夜の道路が暗く、障害物が多くて危険である。

(3)手軽さ故のリスクについて。・・・7件
  ○置きっぱなしにすると、簡単に盗まれてしまう。
  ○ぶつかる倒れるなどの場合に、身体的危険がある。

(4)気候に左右されやすさについて。・・・3件
  ○雪、雨、風に、適切な対応が難しい。
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これに対して、Nプロ側からの考え方が次の通り。

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(A)行動範囲は、生活圏としては5キロくらいだけど、
  ☆サイクリングなどを考えれば、もっと広く考えられる。
  ☆公共交通網に自転車が持ち込めれば、さらに広がる。

(B)現在の自転車環境が悪いのは、車中心の街作りをした結果で、
  ☆街作りに自転車利用を考えてデザインすれば問題ない。
  ☆高齢化や燃料費の高騰を考えれば、新しいデザインが必要。

(C)自転車を置く場所や、メンテナンスの場所など、
  ☆駅周辺に自転車利用が便利になるようなSSが必要で、
  ☆駐輪場所でチェーンに繋ぐような、マナー普及も必要。

(D)北陸の気候は、特に雪の冬など自転車向きではないけど、
  ☆新しい技術や工夫での、ある程度の対応は可能。
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おおよそは、こんな感じだったでしょうか。
話の中で意外だったのが、決していい自転車環境ではないのに、
この現状でさえ、富山大学高岡校舎に通う学生の半数ほどが、
何らかの形で、通学に自転車を利用しているという事実でした。
考えてみれば、元気のある若い人が自転車を使うのは当然です。

さらに何故、今回の学生たちは自転車に目を付けたのか?
これが僕らと同じように、将来の生活スタイルを考えたとき、
今のような車中心の生活は、できなくなるとわかっているので、
自転車が大きな枠割りを担うようになると考えたわけですね!
そこで問題点を整理して、解決策を考えようとしているのですが、
Nプロからのアドバイスとして、大切な視点を一つ伝えました。

それは、今ある問題点は仕方ないのでなく、変えられるということ。
10年、20年先に、これから社会に出る人がどう暮らすかを考えて、
それに見合ったまちづくりを、今から進めていけば変えられる。
そうした新しい街デザインを作って、実現すればいいと言うことです。
まちは在るのではなく、作るものだと言うことを話し合いました。

今回は、たまたま居合わせて参加した話し合いでしたが、
地域デザインを考える学生たちとの連携は、もっと深めたいですね♪