武田慎一・県政報告会

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いつぞや「政治参画プロジェクト」に参加していただいた、
県議会議員の武田慎一さんが、井波で県政報告会を開かれたので、
どんな様子か見ておこうと思い、ぶらりと参加してきました。
歩いて5分ほどの、井波社会福祉センターが会場でした。

和室を使った座談会形式の報告会で、参加者は30人ほど。
これでも他の会場より参加者が多いと聞いて、ちょっとビックリ。
ほとんどの市民は、選挙のとき以外は政治に無関心なのでしょう。
内容はレジュメに書いてあって、以下の8項目です。

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1.「合併支援道路」
 またしても道路整備の話がトップなのは、少々ウンザリしますが、
 これは僕だけでなく、他の参加者も疑問を持っているようでした。
 しかも武田議員本人が、かならずしも納得していないようで、
 いくつかの計画は、この先どうなるかわからないとのこと。

2.「金沢福光連絡道路」
 今でも、福光温泉から湯涌温泉に抜けるルートはあるのですが、
 この道路を整備するか、新たにトンネルを掘ってつなげるか、
 いずれにしても、福光湯涌路線を整備する計画が進んでいる。

3.「南砺スマートインター」
 南砺市内にも高速道路にインターを作るという話ですが、
 いくつかの候補地はあっても、井波住人には砺波インターで十分。
 しかも片道一車線の高速道路にインターを付けるのは、
 加速道路を作る必要があって、値段も高くなるとのこと。

4.「コメでバイオ」
 今回の参加者は、農家の人が少ないこともあって、反応も少なく、
 武田さんの一方的な説明の後には、特に質問もありませんでした。
 どちらかと言えば、どうしてそんなことをしなければならないのか?
 まったく理解できないと言った感じはありました。

5.「暴走族と旧車会
 僕は知りませんでしたが、富山県内にはまた暴走族が増えていて、
 しかも低年齢化していることもあり、その対策をするのだそうです。
 武田さんは熱心に話されましたが、参加者は感心が薄そうでした。

6.「出会いサポート」
 富山県に住んでくれる人を増やすために、出会いの場を作る?
 これは少子高齢化を少しでも防ぐため、若い人に結婚してもらい、
 子どもを産んで育ててもらおうというものですが、なんかおかしい。
 そんなことよりも、子育てしやすい環境整備の方が有効でしょう。

7.「不妊治療費制度充実」
 これは政治参画プロジェクトでも取り上げられていたことですが、
 現代は不妊の人が増えているので、もっと子を産んでもらいたい。
 県では、そのための支援を増やすことが決まったとの報告でした。

8.「発達障害者支援」
 これも最近増えているとのことで、テレビで紹介していたこともあり、
 県内には児童精神科の医師が8人しかいないので、養成するとの報告。
 もちろん誰も異存はなく、報告はスムーズに終わりました。
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報告のあとに質疑応答の意見交換がありましたが、参加者の関心は、
学校や幼稚園の統廃合に関するものが多く、質問が相次ぎました。
道路に関しては、田畑の中に走る立派な道路には車もいないし、
犬の散歩にはちょうどいい!なんて皮肉がささやかれていました。

新幹線や高速道路ができれば、南砺市が発展すると思う参加者はいなくて、
金沢と南砺市を繋ぐ整備道路のいくつかは、政治家の道路だからとか、
○○道路だから仕方がない、と政治家の具体的な名前を出していました。
やっぱりここでも、市民はもうこれ以上の道路など望んでいないのです。
武田さんも気付いているようなのに、何か遠慮がちにしか言いません。

財政に借金を増やしてまで、これ以上の道路を作るくらいなら、
そのおカネを、幼稚園の数を減らさないとか、子育て支援するとか、
もっと生活支援に回せば、南砺市で家庭を持とうとする人も増えるはず。
生活を不便にして、道路網を整備すれば、出ていく人が増えるだけです。

病院の医師不足など、発達障害者だけが問題ではなく、井波の病院も、
すでに医師不足で受診できない科目が出ているのをどうするつもりなのか?
県政報告会に来る人は、ある程度支持者に限られるのかも知れませんが、
道路行政に対する疑問はボソボソと口にしていながら、はっきりとは言わない。
これじゃ本当に、道路行政が住民を苦しめているようにしか見えません。

僕は発言するとキツイ調子になってしまいそうなので、黙っていましたが、
去年から「政治参画プロジェクト」で訴え続けている脱車社会の考えは、
これからますます高齢化して暮らす、多くの市民にとって大切になります。
幼稚園など統合するどころか、なるべく徒歩圏内に整備してみんなで守る、

そんな市民参加型の安心して暮らせる社会の構想が、どうしてできないのか?
閑散とした道路に注ぎ込むおカネがあるなら、市民の暮らしに使って欲しい!
そんなことを考えながら、暗くなった夜道を歩いて帰途につきました。