オケラだ~って♪?

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苗床の草取りをしていたら、元気に育っている苗の中に、
根元からパタリと倒れているのが、数本あるのを見つけました。
あれあれっ?と思ってよく見ると、10本以上が倒れています。
さらには、根っこが切れて浮いて、倒れる寸前のものもある。
チェックしてみたら、土の上にミミズ溝のようなものがある。
どうやらこれは、オケラの仕業だろうと教えられました。

オケラって、あの「オケラだ~って、友達だから~♪」って、
歌われている、ときどき田んぼで出会う虫のことなんですよね!
あいつ「友達」だとと歌われているクセして、稲の苗を囓るんだ。
とんでもないヤツだ!と言うのは、人間の勝手な言い分で、
オクラはオクラの命を営んでいるだけなのだから、仕方がない。
と言っても、苗がバタバタと倒れては、こちらが困るんです。

草や虫を敵としない自然農では、どんな虫もなるべく殺さない。
わざわざ特定の虫を殺したりしなくても、自然のバランスで、
作物が全滅するような、特定の虫の発生をさせないのです。
ただし、それには田畑の自然バランスが整っている必要がある。
元々人工的な苗床の世界では、自然のバランスは悪いので
ある程度は、人間が管理してやるしかないのが現実です。

さて、そこでもう一度、自分は何をしたいのかと考えれば、
苗を倒されては困るけど、オケラだって駆除なんかしたくない。
お互いにある程度歩み寄って、適度な距離を保って共生したい。
そこで、オケラが元気になりすぎないように、苗床を乾かし、
しばらく水やりをしないで、様子を見ることにしました。
それで田植えに支障が出るほど被害が出れば、木酢液を使う。

僕らは何か不都合なことがあると、すぐにそれを解決したがる。
だけど多くの場合、一つの解決は別の問題を生みだしてくる。
今回は、オケラの駆除だけを求めれば、また別の問題が起きる。
それを次々に解決しながら進むのが、今までの価値観で、
新しい価値観では、なるべくそのまま受け入れてしまいます。
ただオケラの暴走を抑えるために、土を乾かすだけにします。

それじゃ問題は解決しない、と思う人は多いかも知れませんが、
今はまだオケラの被害は少なくて、受け入れる余力はあるのです。
人間もオケラも、地球上にある大きな命の世界の一部ですからね!
「生き物はなるべく殺さない」この原則はとても重いのです。
お互いの存在を受け入れて、適度な距離を保つ共存が大切です。
そんなことを思いながら、今日は水やりをしないで帰宅しました。