優さんと3時間30人

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田中優さんが富山県に来ておられて、
一日スケジュールが空いていましたので、
それを利用しての講演と意見交換会をやりました。

富山市議会議員の志麻さんと、NPO活動の能登さんと、
それに僕を加えての3人が、急遽実行委員となっての、
何の準備もない企画でしたが、30人が集まりました。

ちょうど昼頃に、会場であるサンシップ富山へ行くと、
すぐ近くの松川縁の桜は、今を盛りに満開の花でした。
桜の花曇りの下には、お弁当を広げて食べる人たちも。
ただ歩いている人の顔さえ、幸せそうに和らいでいました。

優さんも、ミルキーさんと駅から一緒に歩いて来られて、
満開になった松川縁の桜も、少しご覧になったようでした。
サンシップ5階の会場で、ゆるゆる話をしながら準備です。

チラシもレジュメも無しで、ネットと口コミだけの案内で、
予約があった24人中、来られなかったのが3人でしたが、
予約無しでの人が6人、スタッフを加えて30人の参加です。
話は市民バンクを作るロードマップを!と考えていたのですが、
志麻さんも能登さんも、もっと一般的な話をと希望されて、
内容はほぼ優さんにお任せすることになりました。

中には、MLでの案内通りに市民バンクの話を期待されて、
ちょっともの足りなかった方からの苦情もあったのですが、
それでも優さんの話はわかりやすく、興味深いものが多くて、
講演と意見交換と、合わせて用意した3時間は短く感じました。

参加者も、高校生、主婦、大学教授、議会議員、市民活動家、
その他、隣の石川県や、さらに遠方からの人も参加されていて、
田中優さんの話を聞こうとする人の層の厚さを感じました。
参加者全員の自己紹介そのものも、多種多様で面白かったです。

講演内容は、「おカネで世界を変える方法」に沿って話され、
不自然な複利金利が、貧富の差を生みだすことから始まりました。
http://blogs.yahoo.co.jp/isop18/53471048.html
グローバル経済によって、自分で作る食料が自分の物でなくなり、
融資された借金の返済のためだけに働かされる人々のことなど、
現代のおカネシステムがもたらしている弊害が示されます。

そして地球温暖化など多くの問題が、いかに深刻な状態かを、
たとえば、南極のアイスパイロット船長の話などを交えながら、
具体的で代表的な事例をもって、もう手遅れだとも話される。
だけどそれは、このまま進めば手遅れなのであって、人類は、
全く違う方向へ進むことも可能だ!ってことが付け加わる。

今は石油を奪い合い、将来は水を奪い合っての軍事活動を指し、
その資金や労力を使えば、根本的に問題を解決する可能性もある、
そうしたおカネの使い方を正すことが必要だとおっしゃるのです。
世界経済の中で、アメリカの軍需に荷担する日本の経済力が、
いかに多くの弊害をもたらしているかを指摘することによって、
日本はヘタな経済援助よりも、海外に迷惑を掛けないことが大切!
とまで言われるのも、いつもの田中さんのお話でした。

それではどうすればいいのか、具体的な話が続きます。
まず「三菱」に代表されるような軍需産業に協力しないために、
日々の生活で何かを買うとき、意識して選択するようにする。
この件に関しては、僕も記事を書いたことがあります。
http://blogs.yahoo.co.jp/isop18/45104473.html
僕は何であれ、三菱、川崎、NECのものは買いません。

さらに石油は40年後、天然ガスは60年後、ウランは65年後に、
資源が枯渇すると予測される中で、将来のエネルギーは自然しかない。
この自然エネルギーの開発こそが、国の将来を左右するとのこと。
ヨーロッパはこれに合わせたバックキャスティング思考によって、
風力、波動、太陽光などのエネルギー利用が盛んになっているのに、
日本は政策的にそれを邪魔して、ヨーロッパに後れを取っている。
そこで自分たちのおカネの使い方が重要になってくると言うことです。

日本でも今ではたくさんのNPOが出来て、活動を始めていますが、
自然エネルギーを利用する事業を始めようとしても、資金がない。
資金を集めようとすると、金融法が邪魔をして配当がつけられない。
そうかと言って、ボランティアで出来る範囲を超えているので難しい。
そこで年内に法整備が整う予定の、中間法人を使う手も考えられる。

あまりに多岐にわたる話を整理してみると、見えてくることは、
自分の日常生活で、衣食住に使っているおカネをどのように使うか?
なるべく地産地消の材料によって、地域に合った衣食住をする。
そうでないものを買うときは、カーライル、ウイルコム、三菱など、
軍需産業を助長するような企業のものは、絶対に買わない。
そして「食・エネルギー・サービス」の自給を進めるしかない。
その個々の進め方に関しては、僕もこのブログに紹介していきます。

意見交換会が終わったあと、スタッフと優さんで話をしました。
僕らには遠方から優さんを呼ぶほどのおカネはありませんが、
それは優さんもご存知で、その上で様々な資料なども使わせくださる。
著作権がどうのこうのと言わずに、勉強会も出来るし、上映も出来る。
そんなフレンドリーな感覚にこそ、僕は新しい未来を感じるのです。

田中優さん、ミルキーさん、お手数を掛けた能登さん、志麻さん、
集まっていただいた参加者の皆さん、ありがとうございました!



田中優A SEED JAPAN「おカネで世界を変える30の方法」は(↓)こちら。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4772603867?ie=UTF8&tag=isobehon-22