やえもん文庫

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以前から、朗読の会「言の葉」でご一緒だった神保康子さん。
彼女は自宅を開放して、「やえもん文庫」をやっておられ、
そこでたくさんの絵本と場所を、子どもたちに開放されている。
以前から一度お伺いしたいと思いながら、機会がなかったのが、
今日は「ランプの会」の人たちと一緒に、お伺いしました。

実は、今まで高岡で参加していた「言の葉」をやめにして、
近場の砺波で活動されている「ランプの会」に参加することを、
訪問がてらに、神保さんに連絡するつもりもあったのです。
ところが神保さんとお話をしてみたら、彼女は彼女の都合で、
やっぱり「言の葉」は、おやめになるとのことでした。
月日と共に様々な変化があって、また新しい活動が始まります。

それにしても、ご自分の家を子どもたちに解放した、この文庫は、
何ヶ所もの壁一面に、絵本がびっしりと詰まっているばかりでなく、
子供向けの小説やエッセイのような本もあって、居心地がいい。
小さな子供を連れたお母さん方にも、安心して来られそうだし、
中学生から高校生の子どもにも、ちゃんと居場所がありそうです。
この「場所」そのものが、彼女の大きな成果なのでしょうね。

生まれが北海道で、東京で結婚して、ご主人と一緒に富山へ来て、
それからこの文庫を開いて、もう何十年も続けていらっしゃる。
最初の頃に遊びに来ていた子供が、大きくなってお母さんになって、
今度は自分の子供を連れて、またこの場所に遊びに来てくれる。
その喜びを誇らしげに語られる神保さん、笑顔がとても素敵でした。
継続は力なり!って、こういうことを言うのでしょうね。

広々と解放された空間の他に、こぢんまりとした二階部屋もあって、
彼女の好きな作家の本が並んで、落ち着く空間になっていました。
子供ばかりじゃなくて、大人だってお話をする空間が欲しいのです。
何話そうか?なんて、窓の外に見える庭の景色も気持ちがいい。
僕はなんだか「まみあな」のことを思い出してしまいました。
あの縁側にくつろいで見た、庭の木々の花や落葉が懐かしいです。

むかしは、わざわざ場所を作らなくたって、街中が居場所でした。
でも今では、家の外は全部、道路か管理地になっているので、
のんびりとおしゃべりする空間は、無くなってしまったのです。
それでもコミュニケーションは大切なので、どこかに集まりたい。
自分を受け入れてくれる居場所を求めて、子どもたちがやってくる。
自動車道路はもういいから、こんな場所がもっと増えるといいなあ!


写真に紹介されている「おへそのあな」は、(↓)こちらから。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4776402041?ie=UTF8&tag=isobehon-22