来年の企画

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今年の春から、誘われてなんとなく参加してしまった、
県民カレッジ「はつらつリーダー育成講座」の講習が終わりました。
これで一息と思ったら、次は三月から、実習が始まります。
その準備で、これからも何かと報告を出さなければなりません。
これはやっかいなことに足を突っ込んだものですが、
どうせ突っ込んだものなら、何か有効に活かしたいと思い、
この実習を利用して、読書会をやってみようと思い立ちました。

僕は現在、高岡で朗読会に参加していますが、その延長で、
もっと本の内容に突っ込んだ、朗読読書会のようなものを望んでいて、
最初は、なんとかそれを実現できないかと考えたのです。
ところが、講習を受けながら、その企画の具体化を整理する内に、
募集要項がわかりにくくて、応募が難しくなりそうだと気付きました。
そこで、まずは朗読でなくていいから、本の内容をみんなで考える、
「新しい生き方を探る読書会」を基本にすることにしました。

次に問題は、何を読むかと言うところで、最初は本を限定せずに、
参加者の希望に添って、提案された本を読むことを考えました。
だけどこれも、応募する人にとっては何を読むのかわからないので、
申込をしようとは思わないだろうと、現実問題が出てきます。
それでは、現代を考える作家として、スティグレールか、
内橋克人か、池田晶子か、それらを毎回替えながら、とか考えました。
だけどこれでもまだ、内容が絞られなくて、参加者にはわからない。

どうしたものかと迷っていたら、池田晶子の「人生のほんとう」が、
僕の考える読書会に、合っていそうに思われてきたのです。
これは、今年の春に亡くなった池田さんの一年前の本であり、
彼女が6回シリーズで行った連続講義を本にしたものです。
他の本に比べて、話し言葉ですから読みやすいし朗読にも向く。
さらに自分が企画する6回講習にも適している。
そう思ったら、一気に内容にも構想が沸いてきました。

本の内容でもある、6回講義の題名は、
 1,常識(生死について)
 2,社会(その虚構を見抜く)
 3,年齢(その味わい方)
 4,宗教(人生の意味)
 5,魂(自己性の謎)
 6,存在(人生とは何か)
となっていて、これはそのまんま僕の最大の関心事でもあるのです。

これだけの根元的な問いかけが、この本ではわかりやすく書かれている。
たとえば「常識」について、僕らが普段の会話で使っている「常識」は、
「日本の常識は世界の非常識」なんて使い方がされる通り、
ちっとも本来の「誰にとっても同じ」ものではないのだから、
本来の「常識」とは、もっと別のところにあるのだと話が始まる。
つまり内容はしっかりとした哲学書でありながら、学術書ではない、
この点が、信頼できて、なおかつ面白い由縁かもしれません。

読書会の詳細は、まだこれから検討していくことになりますが、
まずは来年の春夏の半年間に、6回講習として準備することにしました。
これで来年は、「金曜試写会」「政治参画プロジェクト」そして、
「新しい生き方を探る読書会」の三つの企画を実行することになります。
これに自然農と、このブログと、夏の沖縄行きを合わせて考えれば、
もう来年の予定は、すでに決まったようなものでしょうか。
自由にやりたいことをやって、さて、どこまで楽しめますやら・・・

写真は池田晶子さん。


池田晶子さんの「人生のほんとう」は、(↓)こちらから。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4901510401?ie=UTF8&tag=isobehon-22